自分自身が唯一のニッチな商品「自分自身の魅力度最大化」【SAGA Smart Terakoya 受講者レポート】

今回はこれまでトレジャーフットが佐賀県と協働で進めていた佐賀県内企業におけるDX推進プログラム
「Saga Smart Terakoya」の受講生、岡村倫明さんに寄稿をいただきました。

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自分自身が唯一のニッチな商品「自分自身の魅力度最大化」

私は現在、とある企業の管理職として、事業計画の達成に向けて日々奮闘しています。十分の満足感を得ながら、仕事が終わり自宅に帰れば、一家の大黒柱として家族5人で楽しい人生を送っています。

現時点では、特に起業や副業といったことも考えていませんが、今回、起業副業を推進する講座「Saga Smart Terakoya」を受講することを決めました。

というのも、昨年佐賀県が進めているIT人材育成プログラムにて、プログラミング言語を学習し、基礎をみっちり習得したことがきっかけです。今はやりのリスキリングの取り組みの一環です。習得言語は人気のPythonでした。Pythonは他の言語と比べ初心者向けではあるものの汎用性に優れ、また機械学習やアプリ作成などもフレームワークを使い利用しやすく人気が高い言語です。

しかし、スキルを習得したものの、この知識をどのように活用すべきかが不明瞭だったという問題に気がつきました。プログラミングを生かして、自分は何をしたいのかという視点が、すっぽり抜け落ちていたのです。

「Saga Smart Terakoya」への参加理由は、リスキリングで得た知識を活用する方法と場所を見つけるためです。会社の力に頼らずに、個人の力で事業を展開している人の考え方を学ぶことが参加の目的になりました。

熱波が伝わる5時間の講義

この「Saga Smart Terakoya」の講義は、全3回に分けた講義で構成されましたが、いずれの講義も、とんでもない内容と量を詰め込まれた感覚を得ることができました。講師のトレジャーフットの田中社長も、休憩を忘れるほどのとにかく高い熱量を持っており、参加者もそれに呼応するように、途切れることなく耳を傾け、主体性を持ち講義を進めていきました。そうした熱量を前に、なかなかできない経験だと、感動と驚きを感じずにはいられませんでした。

講義の内容は、内省とコミュニケーションを用いて行うタイプのものが多く、とにかく短い時間で集中し、インプットと内省を繰り返しました。頭から湯気が出るほど考えさせられることも多く、本気で自分のことを見返し、他の人に発信し、さらには他の人の人生を聞くという作業は非常に貴重なことなんだと今になり強く感じています。

自分の知識やスキルを拡大させる活用方法

ここでは、特に印象に残った講義の内容を3つ上げます。
「自分の立ち位置と目的地の明確化」、「TTP(とにかくパクる)」と「自己商品化」です。

「自分の立ち位置と目的地の明確化」

まず一つ目は「自分の立ち位置と目的地の明確化」です。

講座の中で、モチベーショングラフを作成しました。
うまれてから今に至るまでの生い立ち振り返り折れ線グラフを使い人生の浮き沈みを明確にします。どのような出来事で自己評価が上がったのか、または下がったのかがわかるようになってきます。例えば彼女ができたり、別れたり、進学できたり、仕事をやめたり。影響度合いは人それぞれです。

ただ自分で振り返るだけでなく、理解を深める為に、同じ机の人へ、自分の人生を説明し評価を受けます。これを繰り返すことで自分自身の人生の影響を与える出来事を理解でき、客観的に今の自分を見返すことができます。私も、自分のスタート位置がいつの間にか明確になりました。

次はゴールです。目的地=夢の抽出は、自分の思いをひたすら付箋紙に書き出しました。付箋に書き出した「夢」と「夢」を勝ち抜き戦で優先順位を付けていきます。こうして比較し、勝ち抜いた上位5つの付箋(夢)が自分自身の目指したいゴールになるわけです。一瞬の判断でどちらの夢が自分にとって達成したい夢なのかを決めていく作業は、しばらく考えたくなくなるぐらい大変でしたが、私だけでなくほぼ皆さんが自身の夢を見つけていました。

「TTP(徹底的にパクる)」

あまり大きな声ではいえないかもしれませんが、個人的にこの講座の1番の印象的な内容でした。このSSTの中では合言葉のようになった「TTP」という言葉があります。TTP=徹底的にパクる、他人のアイデアを盗んで自分の物にするということではなく、人生の諸先輩方の素晴らしい所アイデアややり方を、参考にさせてもらい、自分の中に置き換え、自分なりのオリジナルの形として入れ込む。それがTTPです。

例えば、ビジネスにおいてどんなに良い案が浮かんだとしても、その案はすでに先人たちが思いついているものだと私も思います。参考にすることで成功への近道になるのであれば、効率よく目標も立てやすく、それでいて、なかなか動き出す勇気が持てない人にも有効だと思います。「学ぶ」の語源は「真似る」からきているとも言いますし、利用価値は大いにあると思います。

「自己商品化」

自己商品化のポイントは「ニッチ×ニッチ=独自性」になるという方程式です。
掛け合わせるもの(ニッチ)が多くなればなるほど、自分自身の唯一無二の商品化ができます。

実際に私が出した商品は、書道とアプリ作成と営業と佐賀を掛け合わせ「海外向けの書道アプリを作り、吾竹さん(佐賀出身の書道家)の書とともに世界に書道の文化を広げる」というものが出来上がりました。売れるか売れないかは別にして、ただ、他に無いものができたとはいえます。
もし自分の強みやニッチな部分がなくても真似できそうな先人をTTPすれば万事解決できます。そこから自分の商品化を進めることも、商品化の1つだということを学びました。

「コミュニティ」の刺激

座学的な学び以外にも素敵だったことがありました。それは、たくさんの「縁」がつながったことです。
SSTの受講生は、多種多様でかつ前向きに何かしらの変革を求めており、意識の高さは、周りからも高い熱量が伝わってきます。

この感覚は、やはり同じ空間を共にすることで、非常に強い刺激を受けます。決して勝負をしているわけでもないのですが、なぜだか、私も「負けたくない」という感情が芽生えてきます。

特に、特徴的だったのは「コミュニティ」の存在です。現場の講義では、消化しきれなかったことも、復習会というコミュニティのコンテンツで、再度熱量をぶつけることができ、モチベーションも再燃します。コミュニティの機能があったからこそ、講義が終わった今でも熱く繋がるご縁を感じています。

リスキリングの活用の解決策

「Saga Smart Terakoya」を通して、問題解決方法を身に付けることができました。
ここでは、リスキリングで得た知識やスキルを、具体的な目標や計画に結びつけることを意識します。自身の立ち位置や目的地を明確にすることで、新しいスキルをどのように活かしていくかを考えることができます。

また、他の成功事例や先人の経験を参考にすることも有効です。TTP(徹底的にパクる)の考え方を活用し、他の人の成功や失敗を学び取り、自身の状況に応用することで、新たなアイデアや戦略を生み出すことができます。さらに、自己商品化の観点から、自身の強みやニッチな部分を活かし、独自性のある価値提供を目指すことが重要です。

これにより、得た知識やスキルをより効果的に活用し、成果を上げることが可能となります。最後に、コミュニティの力も重要です。他の受講生や同じ志を持つ仲間との交流は、モチベーションを維持し、問題解決やアイデアの共有を行うことで、リスキリングの成果を最大限に引き出すことができるでしょう。

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