「モヤモヤが消え去った」Terakoyaで得たモノとは?【SAGA Smart Terakoya 受講者レポート】

今回はこれまでトレジャーフットが佐賀県と協働で進めていた佐賀県内企業におけるDX推進プログラム
「Saga Smart Terakoya」の受講生、江口博美さんに寄稿をいただきました。

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不満はないけど何故かモヤモヤしているのはなぜ?

「不満はないけど、何故かモヤモヤする」といった気持ちを抱いたことありませんか?

例えば、以下のようなものです。
・今の仕事に不満はなく辞めようとは思わないが、この先を考えるとどこか不安がある
・今の働き方でこの先ずっとやっていけるだろうか
・自分の好きな仕事、もっと自分に合った仕事があるのではないか
・毎日仕事の人としか関わらないが、それって大丈夫なのか
・転職は考えていないが副業には興味があり、自分にも何か出来ることがあるのでは

私もこの全てに当てはまると言って良いほど、将来が不安で何かしなければとずっと思っていました。

私は、大学を卒業後、自動車関連の会社に就職したサラリーマンであり、現在はその会社の労働組合の仕事をしています。労働組合の仕事を専門とする中で、歴史ある自動車産業をこれからも維持・発展させていくために活動をしていますが、様々な産業の歴史を、長い目で見ると拡大していくものもあれば、逆に縮小していきいずれ無くなるものもあります。今は自動車産業にとって100年に1度の大変革期と言われており、将来への不安を持ちつつも、日々新しいことに挑戦しながら働いています。

先ほどの不安感を一つでも抱いている方は、そのモヤモヤを解消するためのヒントがこれから紹介するTerakoyaにあるかもしれないので最後まで見ていただければと思います。

自分もきっかけがあれば何かやれる

モヤモヤを持って日頃生活をしていたものの、心のどこかで「きっかけがあればやれる」「その気になったらやれる」と思っている自分がいました。

しかし、そう思っているだけで、家と仕事を行き来するという時間だけが経っていきます。
このままでは、いつまで経ってもモヤモヤした状態が続くだけで、何も変わらない。

変化しない日常の不安に焦りが加わっていきました。

こうしたモヤモヤが募り、2023年秋から半年間、佐賀大学のDXリスキルプログラムに参加しました。
自分の会社にはDX(デジタルトランスフォーメーション)が不足しているのではないか、DXに対する正しい認識と意欲を向上させる必要があると思っていたからです。

佐賀大学DXリスキルプログラムは、ビジネスアーキテクトを育成するプログラムです。ビジネスアーキテクトとは、DXの取組みにおいて、ビジネスや業務の変革を通じて実現したいこと(=目的)を設定したうえで、関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、目的実現に向けたプロセスの一貫した推進を通じて、目的を実現する人材のことです。

ある日、佐賀大学DXリスキルプログラムの事務局から「SAGA Smart Terakoya~シゴトに繋げる企業複業支援塾~が開始されます」という案内が送られてきました。

複業?うちの会社は副業NGだけど
私が働いている会社は、副業することが認められていない会社です。
しかし、副業することで個人の能力は広がり、新しい視野や視点で会社を良くするのでは無いかと思っています。

副業を導入することで会社にとってどのような効果があるのか、まずは、自分がそういう場に出向き、体験を通して会社に提案していければと考えていました。

複業?副業じゃないの?
その言葉の違いにも興味がそそられましたが、「そうは言っても副業禁止の会社で、参加するのは無理かな……」と参加したいが出来ないという現実に心は揺れていました。

しかし、詳細を見てみるとメインの講義は全3回と多くはなく、しかも、参加形態は「会場参加」「オンライン参加」「アーカイブ配信視聴」という3つの参加方法があり、アーカイブ配信であればプライベートの時間を使って情報収集ができると思いました。

いざ行動!飛び込む勇気

「アーカイブ配信」に希望の光を感じた瞬間、「いざという時は今である」肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝が書いた葉隠(はがくれ)の言葉がバッと脳裏に出てきて、次の瞬間、申し込むことにしました。

Terakoyaを受講して学んだもの

Terakoyaは全3回の講義ではありますが、任意参加のオンライン復習会などを含めると10回以上とかなり学べるコミュニティになります。

講義は一言でまとめると
“ 自分を見直し今持っているものを整理することで、自分が商品となり得る ”
というものでした。

講義では、まず自分が考える理想の人生を頭の中で思い描くことから始まりました。
理想の人生について、考えたことはあったのですが今回のように時間をかけて考えることはありませんでした。

次に、自分の人生の転機について書き出しました。
例えば、私は高校時代に体育祭のリーダーをやりたかったのですが、勇気が無く立候補しませんでした。この時の行動しなかった自分を今でも思い出します。

しかし、この事が、気になることや少しでもやりたいことがあったらすぐ行動する自分になったターニングポイントでもあります。

人生の転機をグラフにすると、時系列で自分がどう変化してきたのかが一目で分かるので頭の中の整理になりました。
次の段階では、自分が求める理想の働き方を書き出し、その書き出した理想の働き方をするためにはどのように進めたら良いかを具体的に計画していきます。
理想の働き方を手に入れるために、新たな資格を取りましょう、学び直しをしましょうというものではなく、今自分が持っているスキルや経験、友人関係などを活かして商品の種(商品になり得そうなもの)を考えていくということを行いました。
自分が持っているものを組み合わせるので、最終的な商品は「自分」になります。

そして、自分(商品)を売り込むために何度も何度も人前で発表し、相手からフィードバックをもらい、自分(商品)をブラッシュアップしました。

特に印象に残っている言葉を紹介します。

「不安は誰でも感じる。いくら資格を取得したからといって、その不安は消えることはない。なぜならその不安は立派な資格を持っていないからではなく、自分の力量が足りないからでもなく、それは先が見えないことへの不安だから。その不安を感じることはしごく普通のことである」

Terakoyaを受け持っているトレジャーフット代表の田中さんの言葉でした。

自分が今まで抱いていた「不安」が何で、なぜ生まれるのかが分かった瞬間でした。

また、不安にフォーカスすることなく、行動に注力していくことがこの先を切り開いていく、進んで行くための動力になると感じました。

今は不確実な世の中であり、特に先が読めない時代と言われています。
Terakoyaでは、先が読めない時代を進んで行くための方法でもあるエフェクチュエーションを実体験することができました。
エフェクチュエーションとは、一言でいうと熟練した起業家に対する意思決定実験から発見された、高い不確実性に対して予測ではなくコントロールによって対処する思考様式です。

特におすすめの受講方法は?

冒頭でTerakoyaの受講形態は、会場参加・オンライン参加・アーカイブ配信視聴の3つがあると書きましたが、私は1回目と2回目はアーカイブ配信で自己学習しました。
自己学習をしていると、質問や確認をしたいときに出来ない点があるなと感じました。

同時にTerakoyaに参加している人やトレジャーフットの方々がどんな人なのか、会場の雰囲気がどんな感じなのかに興味が湧いてきて、最後の講義は有給休暇を取得して会場に参加しました。

アーカイブ配信と会場参加を両方経験して感じたことですが、アーカイブ配信でももちろん十分学ぶことができますが、一緒に切磋琢磨できる仲間の存在は勇気をもらいますし、継続への力になります。
これからTerakoyaの受講を検討される方は、ぜひ時間の都合をつけて会場参加されることをおすすめします。
Terakoyaを受け持っているトレジャーフットさんは、全講義を受講生と同じ目線で一緒に伴走してくれるので置いていかれたり、取り残されたりすることはありません。
そして、参加されている方の多くは副業未経験で、これから副業に挑戦をしていきたい方や会社で副業を推進していきたい方ばかりでした。

だからこそ、同じレベルでお互い質問ができ、一緒にレベルアップすることができます。
最後に行動を後押ししてくれる歴史的人物の言葉

「現実を変えることが出来るのは実行・行動のみである」

江戸時代後期に生き報徳思想を唱えた思想家である二宮金次郎の言葉です。
今、思うところがあるのであれば、行動を起こしてみてはどうでしょうか。

この記事が不安やモヤモヤを持っている方、Terakoyaやトレジャーフットさんが気になっている方の背中を押すことが出来たら幸いです。

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