フリーランスの壁を突破するために:チーム化と将来設計

今回は「案件が増えたため、多忙な仕事量に対応するためにチームを作りたいが、どうすればよいか」というお悩みに答えていきます。

フリーランスの「チーム化」に焦点を当てた記事が、フリーランスの方々のご参考になれば幸いです。

まず、フリーランスが増加する仕事量に対応するためには、「チーム化」を検討するのが一般的ですが、その前に重要なポイントがあります。それは契約書の確認です。

多くのフリーランス契約には再委託禁止条項が含まれており、クライアントの許可なしに他のフリーランスやアシスタントに仕事を再委託することが禁止されています。

まずは契約書を確認し、再委託が許可されているかどうかを確かめる必要があります。

再委託が可能な場合でも、クライアントに対する信頼性を保つためには、仕事を受ける段階でチームでの作業を提案することが重要です。

例えば、「今回のプロジェクトは、私とAさん、Bさんの3人で対応します」という形で提案し、初めからチームでの作業を前提とした契約を結ぶことがベストです。
上記の対応を取ることで、後からチームメンバーを追加することによる先方とのトラブル発生や納品のクオリティ低下を防ぐことができます。

次に考えるべきことは、自分自身がフリーランスとしての働き方を続けたいのか、それとも将来的に法人化して事業を拡大したいのかということです。
この選択によって、進み方が大きく異なってきます。

フリーランスとしての継続を希望する場合

まず初めに、フリーランスとしての継続を希望する場合です。
フリーランスとしての自由度を保ちつつ、協力パートナーと一緒に仕事を進めたい場合は、前述のように契約書段階でチーム作業を明示することが必要です。

また、一緒に案件の業務遂行を協力してくれるパートナーを見つけ、信頼関係を築いておくことが大切です。こうすることで、急な仕事量の増加にも柔軟に対応できるようになります。

法人化を考える場合

次は、法人化を考えている場合です。
将来的に法人化し、従業員を雇用して事業を拡大したい場合は、早い段階で法人成りを検討することが有効です。
法人化することで、従業員を雇用し、チームでの作業がスムーズに行えるようになります。また、法人としての信用度も向上し、大型案件の受注や新規クライアントの獲得にも繋がることも期待できます。

法人化のメリットは、チームでの作業が契約上もスムーズに行える点だけではありません。会社としての経営基盤を整えておくことで、安定した収益が見込めるようになり、自分自身の具体的かつ企業として長期的なビジョンを持った事業展開が可能になります。

チーム化の具体的なステップ

最後にこれまで述べてきたチーム化をする際の具体的なステップを纏めます。
大きく分けて「契約書の確認」、「提案段階での明示」、「パートナーの確保」、「法人化の検討」の4つに分けられます。以下それぞれのステップについて再度詳細を記載します。

契約書の確認

最初に、契約書を詳しく確認し、再委託が可能かどうかを確認します。多くのフリーランス契約には再委託を禁止する条項が含まれているため、クライアントの許可が必要な場合があります。これを確認せずに進めると、契約違反となる可能性があります。

提案段階での明示

仕事を受注する前の段階で、クライアントに対してチームでの作業を提案します。例えば、「今回のプロジェクトは私とAさん、Bさんの3人で対応します」といった形で、チームで進めることを明確にします。これにより、後からメンバーを追加する際のトラブルを防ぎ、クライアントの信頼を得ることができます。

パートナーの確保

信頼できるフリーランスパートナーや外部の協力者を確保し、定期的に協力関係を築くことが重要です。信頼できるパートナーとの作業を行うことで、クライアントからの急な仕事量の増加にも柔軟に対応でき、常にクオリティの高いサービスを提供し続けることができます。

法人化の検討

将来的に事業を拡大し、より安定した収益を得たい、今後の売上を今よりも上げていきたいと考えている場合は、早期に法人化を検討することも一つの選択肢として挙げられるでしょう。
法人化することで、正式に従業員を雇用し、チームでの作業がスムーズに行えるようになります。また、法人としての信用度も向上し、大型案件の受注や新規クライアントの獲得にも繋がる可能性が上がります。

最後になりますが、フリーランスとしてチームを組む際は、契約書の確認とチーム作業の明示が重要です。将来的なビジョンによって、フリーランスとしての継続か法人化かを選択し、それに応じた対策を講じることが求められます。

自分自身にあった方法で、案件内容に合わせてチーム化を行ない、効率的な作業が可能となり、クライアントの満足度も向上します。

上記内容が、現在フリーランスで活躍されている方々の充実した案件対応ができるためのご参考になれば幸いです。

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