今回はトレジャーフットでプロ人材として活躍していただいている菅谷岳洋さんにインタビューを行いました。
菅谷さんはこれまでスタートアップ系の企業にて、多くのメディアやアプリのマーケティングや事業企画などに携わってきました。
2年前からは、地方をより盛り上げたいという思いからフリーランスとして独立しました。また、自身も東京から山梨県に移住をされています。今回はなぜ、地方を舞台に仕事をおこなっているのか、そして菅谷さんが感じる仕事を進める上で大切にしていることについてお伺いしました。
■菅谷 岳洋様 プロフィール
株式会社マクロミルにて、マーケティングコンサルタントとして多くの消費財メーカー様のご支援を担当。
その後、国内最大級のアウトドアメディア hinataストアにて、事業責任者としてアウトドア用品専門のECサイトの立ち上げを実行。
現在は独立し、食品、日用品、アパレル、コスメなど幅広いジャンルのECサイトの支援に従事。
—菅谷さんのこれまでの経歴を教えてください。
新卒でIT系のスタートアップ系の企業で働いてから3社ほど経験し、主にサイトやアプリケーションのデータ分析や、それらを用いたウェブマーケティング、さらには事業企画などを行ってきました。
特に3社目の株式会社vivitというキャンプ用品の販売を行う会社では、事業責任者としてキャンプ用品専門のECのサイトを立ち上げたり、キャンプ場の予約サービスの立ち上げを行いました。
キャンプという商材がSNSとの組み合わせが良く、インスタグラムのノウハウなどをハックしたことで、販促費に予算をあまり投下できないような状況下でも、売り上げを上げることに成功しました。
SNSやECサイトもゼロからのスタートだったのですが、インスタグラムのフォロワーは20万人ほど獲得できましたし、ネットショップの売上も数億円規模まで成長することができました。
前職で体感した地場の技術や製品のポテンシャル
—なぜフリーランスとして独立をしたのですか
地方の企業をより盛り上げたいという思いがあったからです。
また私自身、自然がものすごく好きなので、自分が素敵だと感じる地方エリアの産業を、より良くするためのお手伝いがしたいと思い独立をしました。
今は東京から離れて、山梨県に移住をしながら活動を行っています。
—きっかけとなった出来事などあったのでしょうか?
前職の時に、地方の小さいメーカーが作ったキャンプ用品をSNSやメディアで紹介したところ、売り上げが100倍近く上がったといった経験をしました。
それによりメーカー自体が潤って、次々にキャンプ用品を開発し、販売をしていくといった好循環が生まれる様子を目の当たりにしました。
この経験をもとに、自分が持っている知見やノウハウを生かして、地方の企業に対して還元することができるのではないか?と感じたことも独立を決めた大きな要因の一つです。
地場企業が誇る名産・技術をより多くの方に届ける
—トレジャーフットと行っているプロジェクトについて教えてください。
新潟県でキッチン用品の製造や販売を行う株式会社ヨシカワ様と、インスタグラムのギフティングマーケティングを活用したウェブマーケティング領域の支援を行っております。
ヨシカワ様は金物の名産地である燕三条で製造しているということもあり非常に質の良い製品や技術を有している一方で、商品の良さや魅力を多くを多くのユーザー対して正しく訴求できていないといった課題感を持っていました。
またお話を進めていく中で、商品の性質上、良い商品を製造したとしても、他のメーカーに模倣されてしまい価格競争に巻き込まれたり、独自のオリジナリティが損なわれてしまったりいったことも危惧されていました。
ですので、今回のプロジェクトでは、商品や企業自体のブランディングを強化していくことが何よりも重要だと考えました。そこでインスタグラムでのギフティングマーケティング施策をを最初に取り組むことにしました。
ギフティングマーケティングとは、SNS上で影響力を持ち、さらに商材やサービスに適した購買層に対してエンゲージメントが見込めるインフルエンサーに、商品やサービスを提供し、商品に関する投稿をインフルエンサーが行うことによって、ブランドの認知度や好感度を高めるマーケティング手法です。
—菅谷さんはプロジェクトの中でどのような役割を果たしているのでしょうか?
商品をどういう形でユーザーに届けていくかといった設計を作るコンサルティングの領域と、商材やサービスにマッチするインフルエンサーのリサーチや依頼、さらにインスタグラムの投稿の作成などの実務周りも行っており、幅広くサポートをしています。
また、企業様がSNSやIT周り全般で悩まれていることや、分からないことに対する相談、それに対するアウトプットも提供しています。お客様の社内にウェブマーケティングに関するノウハウを還元できるような取り組みは、重視しています。
—プロジェクトの前後でどういった成果を得られましたか?
成果としては、インスタグラムのフォロワーは私が支援に入る前後では倍以上増加しています。
そしてなによりインスタグラム経由から商品についてのお問い合わせをいただいたり、ユーザーやSNSを見た社員の方々の反応をダイレクトに得ることができたり、定量的な要素以外でもポジティブな反応を得ることができています。
知ってもらうべき良いサービスや製品を世に届けるお手伝いをしたい
—菅谷さんが仕事で成果を残す上で、意識していることはありますか?
企業の思いをいかに形にしていくかというところを意識しています。
どこまでいっても、中にいる人が一番商品を知っているし、魅力を伝える工夫をされていると思います。しかし、それを表に出すのは、なかなか難しい作業です。
そこをいかに形にしていくか、という面において、第三者としてお客様のチームに加わらせていただくことで、より良い形で消費者のかたに商品の魅力を伝えるお手伝いができたらと感じています。
—最後に、今後一緒に取り組みたい企業様のイメージや支援領域などございますか?
商品やサービスが良いということはもちろんのこと、自分がこれは世の中に広めたいと思えるような企業様と一緒にお仕事ができたら嬉しいです
まだまだ、正しく魅力が世の中に伝えられていない商品はたくさんあります。そうした商品の魅力を、うまくSNSなどのツールを使うことで、広げていくお手伝いをさせていただけることが、この仕事の大きなやりがいです。