インターネットの普及・クラウドサービス等の拡大により、企業にとらわれない働き方が注目されています。そのような状態の中、「フリーランス」や「起業」という言葉を身近で聞く機会が増えた方も多いのではないでしょうか。
この記事では、それぞれの違いや注意点を解説します。
■フリーランスと起業、それぞれの定義は?
◇フリーランスとは
我々が考えるフリーランスとは、「企業に属せず個人で業務を請け負って報酬を得る“働き方”」の総称と捉えています。
一般的にはプログラマーやライター、デザイナーなどがイメージされることが多いですが、個人で活動しスキルを提供して報酬を得ていればその業務内容に制限はありません。
また、類似の言葉で「個人事業主」という言葉がありますが、これは税務署へ開業届を提出し、個人で事業を営んでいることを指します。フリーランスとして働く際に開業届の提出が必要というわけではないため、「フリーランスとして働いているが個人事業主ではない」というケースもあります。
◇起業とは
我々が考える起業とは「新しく事業を起こし形作る一連の“行動“」を指すと捉えています。
法人を設立することと混同されることが多いですが、必ずしも法人を設立する必要はなく、個人事業主として新しく事業を起こすことも起業と言えるため、「個人事業主であり起業家」というケースもあります。
また、法人を設立していてもフリーランスの働き方を行っている「法人を設立しているフリーランス」というケースもあります。
■フリーランスと起業、どんなタイプが向いている?
ここからは、「フリーランスとして活動すること」と「起業すること」のそれぞれにおいて、どのような方が向いているかを見ていきましょう。細分化するとかなり多岐にわたるため、その中でも成功する方に多く共通することをピックアップして解説します。
◇フリーランスに向いている人の特徴
まずはフリーランスに向いている人の特徴から見ていきましょう。以下のような人は、フリーランスに向いていると言えます。
①自己管理能力がある
フリーランスの仕事は主に個人で行うため、自己管理能力が非常に重要です。
多くの場合は複数社から業務を請け負います。それぞれの納期や業務量から逆算してスケジュール管理を行わないと、納期に間に合わず信頼を失いかねません。また、現実的なスケジュールを立てたとしても、体調管理ができていないとスケジュール通りに業務を進めることができなくなってしまいます。
②周囲との違いを楽しめる
働き方の多様化が進んでいるとはいえ、まだまだ正社員として働く方が圧倒的に多く、フリーランスという働き方は少数派になります。周囲と違うことをどのようにとらえるかは人それぞれだと思いますが、楽しいと感じることができる人がフリーランスに向いていると言えるでしょう。
◇起業に向いている人の特徴
次に、起業に向いている人の特徴を見ていきましょう。以下のような人は、起業に向いていると言えます。
①強い情熱や達成意欲がある
先ほど、起業とは事業を起こすということだと簡潔に記載しましたが、事業を起こし継続することは簡単なことではありません。
世間の状況を事細かに観察し、自身のある最適なアイデアで事業を起こしたとしても、思った結果が得られないことは少なくありません。軌道に乗ったとしても、都度変化に柔軟かつ大胆に対応し続ける必要があります。
このような状況を打破するためには、様々なスキルや周囲の協力が必要になりますが、それ以上に起業した人の強い情熱や達成意欲が重要になってきます。
②物事を客観的に見ることができる
強い情熱や達成意欲が重要と記載しましたが、時には冷静な判断も重要であることもお伝えいたします。
事業を起こし継続する中では、自分が信じる答えと異なる答えが必要になる状況に直面することがあります。物事を客観的に見ることができないと、異なる答えが必要であることに気づくことすらできないかもしれません。
情熱を持ちつつも、時には客観的にそして冷静に判断することが重要です。
■フリーランスと起業、注意する点は?
ここからは、フリーランスとして活動する際や起業する際に注意すべき点を見ていきましょう。
こちらも多岐にわたるため、共通して重要になる点をピックアップして解説します。
◇収入が不安定
まずは収入が不安定であることがあげられます。
フリーランス・起業どちらにおいても、正社員と比較して大きな収入を手に入れることも可能ですが、安定性においては正社員の方があると言えるでしょう。フリーランスにおいては、高単価の案件を請け負ったとしても、発注先の都合で突然契約が解除になることも少なくありません。
起業においては、起こした事業が安定するまでは収入は低くなりがちです。また、安定した後も社会情勢の変化や競合他社の台頭など、事業存続に影響を与える事象が発生した際には、収入を減らさざるを得ないでしょう。
◇保証が少ない
正社員と比較し、社会的な保証が少なくなることもあげられます。
正社員の場合は年金や健康保険などの保険料は所属する会社と折半で負担しています。また、所属する会社によってはさらに他の社会保障に加入しており、意識せずにその恩恵を受けているケースもあります。
フリーランスにおいては、まず年金や健康保険などの保険料はすべて自己負担になります。活動が安定するまでは、任意である他の社会保障への加入は見送らざるを得なくなるでしょう。
起業においては、起こした事業の収入から保険料を支払うため、実質的には自己負担になります。また、フリーランス同様、事業が安定するまでは任意である社会保障への加入は見送らざるを得なくなるでしょう。
■まとめ
ここまでお読みいただいた方は、新しいチャレンジを考えている方なのではないでしょうか。
新しいチャレンジには不安が付きまとうものだと思いますが、様々な角度から情報を収集することで不安が緩和され、納得のいく選択につながると考えています。
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