「普通」を限界突破した人間が、【自分の意志】を持つようになるまで

トレジャーフットメンバーの原体験を探索するコラム「Treasurefoot = ⚪︎⚪︎」齊藤圭編

■齊藤圭
静岡県藤枝市出身。中央大学を卒業後、静岡銀行に入行。その後フリーランスのWebライターへ転身。トレジャーフットでは営業・カスタマーサクセス等を経験し、現在、事業推進部の立ち上げに取り組む。メンバーへの貢献を軸に、誰もが自分の特長を発揮し、社外への価値提供へ転換できるよう、土台作りや事業推進に奮闘中。

ここだと決めてすぐに動いた

もともと、トレジャーフットとの出会いは、運と縁とタイミングが合致したところでした。
きっかけはリファラル。大学入学当初からの友人であり、現社員の天野から、一通の求人を紹介してもらいました。

初めて会った田中さん、辻さんと会って、「あ、この人たちは大丈夫な人たちだ!」と内心思ったことを覚えています。特に、田中さんから稲盛和夫さんの本の話題が出た時。稲盛さんの考え方は、父親から教えてもらった大事なことの1つだったので、疑うことなく「ここだ!」と決めてすぐに入社を決めました。

社員第三号で入社できた自分は本当にラッキーだったと思いますし、お二人には感謝の気持ちしかありません。
最後の面接を終えてから、たったの1週間程度。臨時の住まいを確保し、急遽静岡から上京。大学時代ぶりに東京へ戻ってきました。

天守閣理論の中で動くということ

短いなりに銀行員やフリーランスを経験した自分が、トレジャーフットの特徴は何かと聞かれると、「天守閣理論」と答えるかもしれません。
天守閣の一番上に位置する組織のトップは、遠くまで見渡せますが、下の階にいれば、手前しか見れません。経営者は、10年5年1年といったスパンで物事を考えていますが、現場社員は、1ヶ月1週間1日単位でしか見ていないといったイメージでしょうか。

ベンチャーで働いているからこそ、先週と来週の行動が変わることもあるし、経営者の視座を持つ必要があるし、変化していかなければなりません。物理的に、天守閣の一番上の景色を見れずとも、その構造を理解しようとすることがまず大事な気がします。
もともと、自分自身は「まだまだ”筋トレ”が足りない」と思っていたので、非常にありがたい環境だと思っています。

“何でも屋”であることへのアイデンティティ

入社当初からこれまで、自分の仕事内容を振り返ると、多岐に渡っています。

・コワーキングスペースのコミュニティマネジャー
・マッチング事業のコンサルティング営業
・カスタマーサクセス
・事業推進部立ち上げ(採用やバックオフィスなど)

俗にいう「なんでも屋」というポジションです。人によっては「強みがない」「一貫性がない」と捉えることもあるかもしれませんが、私は非常に肯定的な感情を抱いています。

短い横断歩道の赤信号もしっかり止まるタイプ

私自身に目を向けてみようと思います。以前、友人に『圭の何気におもしろいエピソードは、全く車が来ていなくて、めちゃめちゃ短い横断歩道でも、赤信号だったら絶対に渡らないことだね』と言われました。

「神は細部に宿る」、高校サッカー時代の激怖コーチの教えが染み付いているからか、どんなに短い横断歩道で、明らかに車が来ていなくても、止まるようにしています。若干のブランディングはありますが。
そんな根が真面目な私ですが、銀行を退職したことは、結構驚かれます。

自分の正義が許せなかったところ

私自身は結構物事を長く続けるタイプで、そして、比較的温厚な人間だと自己分析しています。

しかし、約2年で前職を辞めたのは、「退職の決断=自分の正義が許せなかった」と表現できるかもしれません。クライアントに提供する価値・その手段という面で、自分の幼稚さゆえ、どうしても自分の中で割り切れないものがあったのだと思います。

しかし、トレジャーフットの仕事、特に営業面は「売れなかったら、完全に自分の実力」だと考えられますし、そう考えざるを得ません。100%自責思考。難しいこともたくさんありますが、1日1日をダッシュしながら生きれていることにとても感謝しています。

「普通」の限界突破

一方で、私自身のコンプレックスの1つとして、「普通の人間」であるということが挙げられます。
中学時代には生徒会長をやったりと比較的明るい性格ではあるものの、学生時代からの経験は、ある種「普通(マジョリティ)」な人生だったと思います。大学時代には海外もよく行きましたが、これまた「よくある経験」と言えるかもしれません。

たまに行う性格診断のようなものも、大体「人口の50%がこのタイプに属します」といった、一般的な分類分けをされることも多々あります。強いて、秀でた特徴を言うのであれば、「人のために働ける」ことでしょうか。これまた内容が普通ですが、自分自身は誇りに思っています。

しかし、たまに自身の行動が突飛だったり、大学時代もアフリカのガーナに行ったりと、要所要所で「変」なことをしたくなることもあります。なので、もはやここまで来ると、一周回って、「普通」を限界突破したがゆえ、変人なのかもしれません。ちなみにAB型です。

一足飛びにいくことはできないけど

さて、トレジャーフットの仕事に話を戻します。トレジャーフットのプロジェクトはとても意義深く、素敵なものが多いです。
例えば、あるプロジェクトでは、サッカー系のプロジェクトを実施しています。私は、15年間サッカーをプレーしてきて、今でも毎週末欠かさずJリーグを見ています。そんな自分が、Jリーグの仕事に関われていることは、やはり個人的に嬉しいことの1つです。他にもたくさんの素敵なプロジェクトがあり、それぞれのストーリーがありますが、巷でいう「好きなことを仕事に」の一部を体現できているのかもしれません。

社内での立ち位置の土壌を作る

社内の動きに目を向けても、前述の通り「なんでも屋」というポジションにいます。
サッカーでいうところの「ボランチ」のようなポジションでしょうか。もちろん決して簡単な仕事ばかりではなく、むしろ迷惑もかけてしまっていますが、私にとっては、非常にポジティブです。やはり個人プレーよりも、人のために動けるチームプレーは、自分のモチベーションも全然異なります。

社外とのプロジェクトも、社内での立ち位置も、いずれも一足飛びにできたわけではありません。特徴のない自分でも、徐々に「意志」を持つようになり、疲弊しながらも、一歩ずつ積み上げた、今の立ち位置だと思っています。
今後、トレジャーフットで働く仲間が増える時には、同じように一足飛びにできるわけではないけれども、自分にとって理想の状態が作れる土壌があることは伝えていきたいです。

新卒の時に抱いた希望と挫折を取り返すために

最後に将来のことを書いていきたいと思います。
私は、地元静岡が好きですし、誇りに思っているので、今後は地元に戻って活動していきたいと思います。トレジャーフットではそれができるし、影響できる範囲もまだまだ広げていけると信じています。
そして、いまでも前職の理念や目指すべきところは好きなので、そこで抱いた希望を、当時とは違う形ですが、実現していきたいと考えています。

仲間は鑢、競えば光る

また、私のように、大きな特徴がない人でも、運、縁、タイミングを掴んで、いろんな方と一緒にトレジャーフットを盛り上げていきたいと強く感じます。
先日、たまたま中学校の卒業文集を読む機会があったのですが、当時の私のクラスのスローガンが、「仲間は鑢(やすり)、競えば光る」というものを発見して、よくできてるなと感心しました。私一人では何もできないので、皆さんの力になりたいですし、力をお借りしたいと思います。


おわりにかえて

圭さん自身は自分を「普通」と表現しますが、自分を普通の人だと思っている人が多数なのではないでしょうか。一人一人の感じる「普通」の中に、その人の素敵な部分が凝縮されているものだと私は思います。

「普通」の限界突破、この言葉に共感を感じました。

自分は普通でも、その先に進んでいきたい。そう言える彼自身の意志で考えた「選択」は、もう成功の一つ目を手に入れたと言い換えることができるかもしれない。自分自身を保ちながら、前へ歩みを止めず進んでほしいです。

代表取締役 田中 祐樹

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