鳥取で始める外部人材活用 ~バイタルリード社様~

今回は鳥取県で「交通インフラ」を中心としたコンサルティング・製品・サービスを提供している株式会社バイタルリード様とトレジャーフット、そして地元銀行である鳥取銀行様との取り組みについてご紹介します。

株式会社バイタルリードは、地域の定額乗合タクシーサービス支援を行うAIオンデマンド配車システム「TAKUZO」をリリースしていましたが、営業面に課題を持っていました。そういった状況で地元銀行である鳥取銀行からトレジャーフットを紹介いただき、2022年1月から「TAKUZO」の自治体展開及び、それに伴うホームページのリニューアル等の業務面で外部人材による支援が始まっています。

支援開始から4ヵ月、まだまだ始まったばかりではありますが、トレジャーフットがインタビュアーとして、バイタルリード様と外部人材様へお話をお伺いさせて頂きました。




■株式会社バイタルリード支援概要
【課題】
・乗合タクシーのサブスクリプションサービスである「TAKUZO」の自治体展開
  Lお客様の受け皿となるプロダクトホームページのリニューアル
  Lインサイドセールス浸透と自治体への営業


まずはじめに、バイタルリード河井様へお話をお伺いしました。

――まずは弊社に相談してみたいと思った経緯を教えてください。

河井様:メインとしては、自社内で人材の不足があった点です。これが大きかったなと。
もともと外部人材は別のところで契約していました。やはり何かに頼る必要があると思っていましたので…… でも、失敗してしまった。その失敗から「本当に外部人材に頼って大丈夫なのだろうか?」という不安はあったんです。とはいえ、中途採用や新卒採用といった自力での人材採用は難しい状況があり、トレジャーフットさんの話を聞いて、もう一度外部人材の活用にトライしてみようと思いました。

――以前外部人材活用に失敗をしてしまった中で、弊社を活用した再トライが決まるにはどんな経緯がありましたか?

河井様:率直に言うとそれしかないと思ったからです。()
募集してもなかなか人が来ない。新たに人を雇っても、その育成には時間がかかります。
そして自社の課題にスピード感をもって対応しなければならないという状況。これらを踏まえると、やはり外部人材を活用していこう、と思いました。

――社内の「当たり前」だったスタイルを外部人材の力で変えていこうとしたんですね。

河井様:そうですね。これまで当たり前だと思っていた部分というのは、私たちにとっては課題としても感じていた部分でもあったわけです。そこに対して、外からの刺激が欲しいと思っていた部分というのはあったと思います。

――続いては、初回商談からご契約まで進んだ中で、弊社サービスを利用した率直な感想をお聞かせください。

河井様:最初は不安でした。一度外部人材活用で失敗した経験もあることから、本当にこれでうまくいくのか?という想いがあったんです。ですが、外部人材である細川さんがしっかり支援をしてくださったのはもちろんですが、トレジャーフットさんも定例会議にできる限り参加して、第3者目線で会議をまとめてくださったんです。
前回の失敗として、人材サービス側の担当者さんはある程度は寄り添ってくれていたんですが、そこには距離がありました。知識や経験の部分で、自分たちで判断がつかない時ってどうしてもあるんですよね。トレジャーフットさんは、少しの部分でもコメントや修正を入れてくれるんです。こうして寄り添ってもらえるのは非常にありがたいですね。

――不安が解消されたポイント、「寄り添う」というキーワードが出ましたが、具体的にどういった部分に感じましたか?

河井様:支援開始前でいうと、コスト的な部分ですね。トレジャーフットさんの提示してくれる単価は「失敗してもいいかな」と思えるんです。自社の課題解決に向けて何かアクションをしていかなければならない、という状況で「チャレンジングできるコスト感」というのは契約に向けて非常に前向きな視点を持てました。
支援開始後でいうと、やはり一緒に走りながら支援が進んでいく部分でしょうか。契約前に「寄り添った支援をします」と聞いてはいたけれど、正直ここまでとは思わなかったですね。トレジャーフットさんは、ほぼ毎回定例の打ち合わせに入ってくれています。そうすることで、正確な現状把握と支援が受けられていると感じます。スポットで経過観察をしていると、どうしても進捗について情報が断片的になってしまいますから。そこは本当にありがたかったです。

正直なところ、ここまで一緒に走ってくれると思ってなかったんです。
雰囲気的に信頼できる部分というのはあったので、そこも含めて「寄り添ってくれている」と感じた部分なのかもしれませんね。

――最後に、外部人材の紹介を受けて、ご感想をお願いします。

河井様:ご紹介いただいた細川さんがとても丁寧に支援してくださって助かっています。細川さんには現在、営業部門のサポートをしていただいています。
Web関連のスキルというのは我々ではとうしても足りない部分があるので、レベル感に合わせてツールもチョイスしてくださいますし、必要に応じてティーチングも進めてもらっています。現状、支援が開始して1か月以上経ちますが、判断としても、契約して間違いなかったと思っています。


続いては実際にバイタルリードで支援を進めている細川さんにお話を伺いました。


――弊社から案件の依頼が来た際にどう感じましたか?

細川様:
事業内容が、地域の交通課題ど真ん中のソリューションで素晴らしいことをしているなと感じました。同時に、支援の内容も自分がやりたい地域創生とフィットしていて是非取り組みたい!と。
バイタルリードさんのホームページを拝見して、ノウハウとして貯まっているものはあるけれども、ネットを活用した情報発信は苦手なところもあるのかなと考えました。同時に、そういった点に関して提案や支援が可能だなとも感じましたね。
前職でWebサービスの立ち上げ経験がありましたが、これは総合格闘技のようなもので、常にマルチタスクをこなす必要があるんです。そういった経験から事業のサポートができるポテンシャルも自分にあるし、支援を任せてほしいと思いました。

――弊社サービス(マッチング事業や伴走での支援)について外部人材目線でどう感じていますか?

細川様:
こういった外部人材活用において、1人で支援をしていると、社内人事や現場の人間関係など、見えにくい部分が多いんです。そこに外から来た人材が簡単に入るのは難しい。でも、トレジャーフットさんと一緒だと、そういった点を細かく教えてもらえるので助かっています。
やはり、人と人の業務で事業を進めていくのは簡単なことではありません。例えば、スタートアップ企業なら組織図が無かったり、業務上の役割分担がきっちりされていなかったりしますよね。そういった面に対してトレジャーフットさんはプロジェクトマネジメントのような形でサポートしてくれるので、とても嬉しいです。
こういった出会いをもらえることや、副業人材として安心して案件に取り組める環境というのは非常にありがたいですね。

齊藤:現場の人間関係やちょっとしたパワーバランスをお伝えすることってかなり重要なんだと私自身、今のコメントで改めて感じますね……

細川様:チームになっていくことが重要なんだと思います。やはり僕たちのような副業人材は、遠隔・オンラインで支援を進めるので、毎日クライアントさんの会社へコミットするわけではありません。
その中で、上手くクライアントさんの中へ入っていくためにトレジャーフットさんのフォロー・アドバイスがプロジェクトの円滑な進行に役立っていると思います。

―― 本プロジェクトの現在と今後の展望についてお聞かせください

細川様:
プロジェクトが始まって2ヵ月が経ちました(インタビュー時点)。
進行としては、現状のヒアリングに始まり、課題の具体化と目標の見える化を1ヶ月かけて進めていった形です。
課題としては、バイタルリードさんのホームページを通じてサービスに関する問い合わせ数が非常に少ない点です。これはホームページ自体の仕上がりが良くないことが原因でしたので、その改善から始めました。これを機に交通事業者さんから問い合わせが来るようにしたいというのが目標です。進捗としてはホームページのリニューアルは78%程度完了しました(インタビュー時点)。

さらに、社内でもホームページの更新ができる状況を造るために、社内スタッフさんへティーチングも行っています。みなさんから「できるようになってきました!」というお声もいただいており、進捗を感じています。同時に、インターネット上での営業を進めるため、インサイドセールスを組み込んでいくことも進めています。

バイタルリードさんでは全国展開という目標もありますので、この導入イメージは半年としっかり時間をかけて進めていく予定です。


最後に、今回トレジャーフットと株式会社バイタルリードに出会いのきっかけを与えてくださった鳥取銀行の勢木さんにお話を伺いました。


―― まずは、他社さんとも同様の取り組みを進められている中、トレジャーフットとお試しでトライすることになった「経緯」、「しようと思った理由」をお聞かせください。

勢木様:
もともとは、昨年の7月〜8月頃に齊藤さんから連絡をいただきました。
最初は「どんなものなのか」と思っていましたが、まずは話を聞かせてもらおうと思い、Webで聞いたのがきっかけです。その際、田中社長の話が非常に面白かった。その後の商談でもお客様のニーズを感じ取って話されているのを聞いて非常に心地よかったんです。

その時点では、結果がどうなるのか分かりませんでしたが、「まずはお取引先に紹介して反応をみてみたい」と直感的に思ったのがスタート地点でした。
そこで田中社長に勉強会(トレジャーフットの取り組み等に関する説明会)をしてもらいました。すると、想定通り営業担当者がお客様にトレジャーフットさんを紹介しました。担当者としては「面白そうだな」と思って紹介したんだと思います。

正直なところ、外部人材を活用しての自社課題解決というのは山陰で受け入れられるのか不安でした。それは金額感として安いものではないからです。高いお金を払って人材を使いこなせるのかと思っていました。ですが、トレジャーフットさんだと、人材を紹介して終わりではなくクライアント目線で「その人をいかに使うのか」について伴走して考えて支援してくれるんです。私自身では、そこが良かったのではと感じました。

齊藤:弊社代表である田中の話が面白い、話が心地よいとおっしゃっていただきましたが、これは弊社の手触り感が伝わったのかなと思っています。勢木様として、この「面白い」を突き詰めるとどうなると感じていらっしゃいますか?

勢木様:自分の会社で実現できそうだなと感じさせてくれることでしょうか。ただすごい人を紹介するだけでは現実感がありません。むしろ「都会チックで鳥取になじまないかもしれない」と思うこともあります。田中さんの話は「うちでもちょっとできるんじゃないのか」と感じさせてくれるんです。
田中社長の話を聞いた上で、齊藤さんとお客さんの面談に参加することでトレジャーフットさんへの理解が深まりました。

これからトレジャーフットさんとの取り組みを紹介する行員は田中さんの話を聞かずに雅也さんたちと組んでいくわけですし、齊藤さんから行員に「トレジャーフットは面白いな!」と思わせてくれるとより取り組みが加速すると思っています。

齊藤:大きな宿題をいただいてしまいましたね……()

勢木様:新年度も始まる中、外部人材を活用したお客様の支援には、力を入れていきたいのでその先を見据えて一緒に頑張りたいと思います。

――この度、見事1件目となるバイタルリードさんの案件が成約となりました。実際に商談から受注へ進む流れ見た中でトレジャーフットサービスについてどう感じましたか?

勢木様:
バイタルリードさんの課題が見えていく中で、我々もIT、ICTの知識やリテラシーを身につけないとこれから先の支援が難しくなるでしょう。Webを活用した支援には、ある程度おさえておくべき基礎知識があるという部分を知っておくことで、より成約の角度が上がるのではと思います。
トレジャーフットさんのサービスは、「ただ人を紹介するサービスではない」と感じました。
その人をいかに会社の課題解決に向けて「上手く使っていくのか」が肝なんだと思います。こういった地方であれば、そういった点がバシッとはまるのではないでしょうか。

齊藤:そうですね。先方に外部人材の方を「上手く使っていただける」ように私たちが説明書になるような動き方が出来ればと思っています。

――最後に、今後の鳥取銀行様における外部人材活用の展望をお聞かせください

勢木様:
まずは鳥取銀行内でトレジャーフットの認知度を上げていきたいと思います。現状、外部人材活用やトレジャーフットという名前を出しても認知度はまだまだ低い状況です。1年前の私が感じていた「それってうちには合わないでしょ?」という感覚を持つ行員が多いですから、認識を変えていく必要がありますね。

私としては、今回のインタビュー記事を活用し、社内外での認知度アップから始めて、トレジャーフット・外部人材・鳥取銀行・お客様、全員がwin-winな関係を構築していきたいんです。
当行のお取引先はWebを活用した事業は少ないですが、人材採用や商品開発、生産管理など様々な分野でも事例を挙げて支援の輪を広めていけたらと思います。

銀行にとっては取引先である企業の成長が我々の成長にもつながりますから、お互いに成長していきたいです。


■最後に
バイタルリード様のご支援について、河井様、細川様、勢木様へお話をお伺いしていきました。
皆様、お忙しい中インタビューへご協力いただき誠にありがとうございました!

これからも鳥取銀行とトレジャーフットでは連携を進めながら、鳥取県のクライアントの皆様がもっと元気になるような支援を進めていく所存です。トレジャーフットのミッションである「新しい働き方を想像し、地場産業の発展に貢献する」という想いを胸に支援を行いますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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小橋 りさ

小橋 りさ

岡山県出身。大学卒業後、地元の最大手企業に就職。配属3日目で新規事業の企画を立案し、様々な新規事業に携わる。地元での声優イベント開催や、県下最大級となるコワーキングスペースを立ち上げる。結婚を機に退職し山口県へ拠点を移す。トレジャーフットに出会い、現在は社内初となるフルリモートスタッフとして、日々奮闘している。

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