2025年11月、下北沢のBONUS TRACKにて「GOOD DAY MYOKO」が開催されました。妙高市からそれぞれの産品を持ち寄った出店者が集まり、産品を通じて自治体の暮らしを紹介するイベントです。さらに妙高市に関わるゲストが集まり、未来につながる小さな一歩を一緒に考えていくスペシャルトークセッションも同時開催。
このイベントは、妙高市で暮らし、日々を営む方々と直接話したり、モノを買ったり、美味しいものを食べたりすることで、妙高市を知り、関わってもらいたいという思いで実施されました。
今回は当日の様子をお伝えします。
ものづくりが伝える妙高の暮らし

当日はあいにくの天候でしたが、出店者のスタッフは雨にも負けない明るさで元気いっぱいに準備を進めていました。いざイベントが始まると、立ち寄った人たちは各ブースを前に期待の表情を浮かべながら、思い思いに会場内を回っていました。
各ブースには新潟を代表する名産品から妙高市で人気の商品まで幅広く並んでいました。
今が旬の新米を贅沢に試食し、購入することができたり、試飲サイズから楽しめる酒屋の出店があったり、どこから回ろうか迷ってしまうようなワクワクする空間が広がります。来場者は各ブースを巡りながら、生産者と直接対話する機会を楽しんでいる様子で「どこで作られているのか」「どんなこだわりがあるのか」といった会話が自然と生まれていました。

BONUS TRACKの敷地内の「GALLARY」では新潟をイメージしたデザインが特徴のキャップやTシャツといったアパレルの販売や、空き家から出た古道具の販売もあり、食だけでなく、暮らしや文化の側面からも妙高の魅力に触れられる場となっていました。
会場では、妙高シールラリーも実施されました。各ブースでシールを集め、シールを全て集めた方には、妙高関連グッズをプレゼント!シールラリーを通じて自然と全ブースを回るきっかけが生まれ、出店者とのコミュニケーションも一層活発になっていきます。各ブースで産品の背景や作り手の思いを聞くことで、妙高への理解が深まっていったのではないでしょうか。
妙高の未来を語り合う
午後になり、天気も回復したことで人通りも増えてきました。14時からのトークセッションに向けて参加者も集まり、会場となった「GALLARY」は参加者でいっぱいです。
今回のトークセッションには、妙高市に関わるゲスト3名を招き、「未来につながる小さな一歩」をテーマに話が深まっていきました。ゲスト同士の談笑が聞こえる和やかな雰囲気のなか、イベントがスタート。トークセッションという形式ではありながらも冒頭には参加者同士が交流できる時間もありました。出身地の話やこのイベントに参加したきっかけ、妙高についてなどを話題に各グループでは想像以上に会話が盛り上がっていました。中には名刺交換をしていたり、ゲストとの会話を楽しむ参加者もいて、穏やかなはじまりとなったのです。

交流タイムの後、妙高市の職員による妙高市の紹介がありました。参加者のほとんどが妙高市を訪れたことがあるようで、ウィンタースポーツの話題や食について興味深そうに耳を傾けている姿が印象的でした。
妙高との新たな関わり方
柔らかな時間が流れるまま、ゲストトークのコーナーへ。
当日のマルシェで出店も行っているMYOKO COFFEEの野村功太朗さんは、「妙高に人が集まれる場所を増やしたい」という思いからMYOKO COFFEEを運営していると話します。これまでに開催した妙高市のイベントにもご出演いただいていており、地元の人と訪れる人が交わるきっかけづくりに取り組んでいます。続いて高倉流河さんは妙高市出身で、一度は妙高を離れたものの、一時的にUターンをし、妙高市を盛り上げたいという思いから地域に根ざしたデザイナーを目指して活動しています。
最後に妙高高原出身で現在は関東在住の加藤亜矢子さん。加藤さんは四季の違いを楽しみに妙高を定期的に訪れ、地域の人とのつながりも大切にしていると語りました。
このトークセッションでは、3つのキーワードをもとにゲストのクロストークが展開されました。
1つ目のキーワードは「妙高との関わり/きっかけ」です。ゲスト全員すでに出身地や居住地などといった関係人口以上の関わりもあることから、自然とこれから関わる方へのメッセージへと話題が移ります。妙高という地では、ひとりひとりが個々のつながりを感じられること、「ある地域と関わる」と言葉にすると少しハードルが高く聞こえるものの、「この土地に一緒に行ってみよう」と声をかけ、まず足を運んでみるところから気軽な関わりが始められることなどが共有されました。

野村さんは、そうした最初の一歩をとても大切にしていると穏やかな口調で語っていました。
2つ目のキーワード「どんな人に関わって欲しい?」では、高倉さんが話す「自ら何かを作り出す、作り手となる人に関わってもらえたら面白くなるのではないか」という言葉が印象的でした。
デザイナーである自身の経験も交えてか、「自分で面白いと感じるものを発信したいと思う方が楽しんで活動ができる」「自分と同じように20代の方々に妙高へUターンで戻ってきて欲しい」と期待に満ちた表情で参加者へ伝えていました。
最後は「これから妙高で新しくするなら◯◯!」をお題に加藤さんが切り出しました。
「妙高といえば自然豊かでスキーや登山などの観光が多い。いい事だけど現地の人ともっと関わり、共に楽しむという部分にフォーカスを当てていきたい」と話します。妙高で活動する方々を応援したい思いとその人をつなぎ、交流を生むことでまた妙高に戻ってきたいと思ってもらうきっかけを作れたらと加藤さんの気持ちが現れたひとときでした。
妙高への愛着と期待
各ゲストの妙高への熱量を受けて、会場は質問コーナーへと移りました。「妙高山の挑戦しやすいコースはあるか」や「クロスカントリーはできるのか」など、豊かな自然について前のめりな質問が次々あがります。ゲストや市の職員は、それぞれの実体験を交えながら楽しそうに答えており、参加者がメモを取りながら耳を傾ける姿も見られました。
また「妙高の好きなところは?」と言う質問では、雪国ならではの一面真っ白な景色、ほっとできる温泉、グリーンシーズンに自然の中で感じられる神秘的な魅力など次々と挙げられました。好きなところはそれだけにとどまらず、「人との繋がりを近くに感じられる」「妙高には様々なことに挑戦する面白い人たちが集まっている。これからどんなことが起こるのか可能性を感じ、ワクワクしている」と人の温かさについて触れるコメントも印象的でした。
「妙高をよりよくしていくためにも、今回のようなイベントや現地で妙高を好きになってくれる人たちに出会いたい」という想いが語られ、トークショーは温かな拍手に包まれて幕を下ろしました。
今日の出会いを、次の一歩へ

今回のイベントでは多くの方に妙高市の魅力を知ってもらう良い機会となりました。トークイベントでは、ゲストの暮らしぶりや日々の活動、妙高への想いを通じて、参加者が抱く妙高市のイメージにも新たな広がりが生まれたように感じます。また、食やドリンクの試食・試飲を通じて妙高市の豊かな食文化に触れていただけたことも、このイベントならではの大きな価値です。
また、このイベントの随所に散りばめられた工夫が、参加者と妙高をつなぐ架け橋となっていました。トークイベント終了後も、ゲストと参加者が話をしたり、連絡先を交換したりする姿が見られ、この日をきっかけに新たな関係が生まれていることを実感したのです。
今後も妙高市の知られざる魅力をお届けし、もっと地域を身近に感じられるようなイベントを企画していきます。都心と地方をつなぐ架け橋として、今回の「GOOD DAY MYOKO」のような取り組みが多くの方々にとって妙高市を知り、訪れ、関わっていくきっかけとなることを願っています。
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