「やってみたい」が詰まったはじまりの縁日 ー平和島イベントレポート

 

 

 

2025年4月6日、「平和島妄想シティアクションvol.2」の最終イベントとして「はじまりの縁日」が開催されました。このイベントは、1月から平和島で開催予定の「はじまりの縁日」というイベントに向けて、参加者がやってみたいことを言語化し、アイデアを具体化してきたものの最終イベントです。さまざまな企画が生まれ、参加者同士のディスカッションの中、ついにやってみたいことが形となりました。今回は、実際に行われたはじまりの縁日の様子をお伝えします。
前回のイベントについては、下記の記事をご参照ください。

▼【イベントレポート】平和島妄想シティアクションvol.2 ~やってみたいことの具体化&チーム結成~

https://treasurefoot.com/event_info/4943/

■はじまりの縁日を迎えるまでの発見や苦労

前回の妄想シティアクションから出店に向け、着々と準備が進められていきました。最終的には出店者が8割、サポーターが2割と参加者の「やってみたい」の多くが実現しました。

印象深い出来事としては、もともとイベントには参加予定ではなかった方が、ご自身のある1つのアイデアで出店を決意したことです。
当初その方は、「出店する」といった行動までは考えていなかったものの、事務局から声をかけられ、タウンミーティングに参加しました。周囲のメンバーや運営事務局とコミュニケーションを取るにつれ、本イベント自体にも興味が湧き、気持ちが変わってきました。その中で、ご自身の職業柄、「文房具やマスキングテープを使用していて余ってしまう。それらを今回のイベントで何か役に立てるかもしれない」といった自身での発見がありました。この気づきの共有から、事務局側との話し合いを重ね、実際にマスキングテープを活用し作品を作って、マスキングテープをお土産としても渡せるようなワークショップを出店することとなりました。

また、出店者全体としては、今回の出店に際し、次のような課題や意見も出ました。

・平和島でお店を経営しているが、エリアとしては広範囲になるため、出店者同士の横のつながりがない

・来場者数の見込みがわからないため、商品をどの程度用意したらいいかわからない

このような点については、運営事務局側で、出店者とのコミュニケーションを密に取り、懸念点を払拭していくようにしました。

▪️ いよいよ迎えた「はじまり」の日

当日は曇りのち雨という予報の中、幸い午前中は雨が降らず天気がもちました。各店の準備も整い、イベント開始前には全体で最終の顔合わせを行い、出店者の方々も事務局側も気合い十分な挨拶が飛び交いました。開始早々から小さな子供連れの家族をはじめ、多くの来場者がたくさんきて、各々気になるショップへと足を運んでいました。なかには体験した作品を持ち帰れるワークショップもあり、ブースごとに笑顔が溢れていました。

次第に雨もぱらつき、肌寒くなってきた時間帯もありましたが傘をさしながらキッチンカーのご飯を楽しんだり、大田区公式PRキャラクターの「はねぴょん」と京急電鉄マスコットキャラクターの「けいきゅん」とのふれあいに夢中のようでした。

 

本部では、みんなで作る「平和島ビジョンマップ」を掲示し平和島への想いを聞きました。平和島ビジョンマップとは、今後の平和島をより住みやすく、ワクワクするようなまちにしていきたいという想いを反映させたものです。マップを見て、「子供と一緒に電車を見ることができる場所がほしい」「学生が勉強できるようなスペースやユースセンターを作ってほしい」などと来場者は思い思いの意見を口にしていました。

▪️400名の来場者からみたはじまりの縁日

事前にチラシの配布やSNSでの呼びかけを行なった結果、400名近くの方にお越しいただけました。ご来場者の多くは近隣にお住まいの方で、子供の保育園や学校からチラシをもらってイベントを知った方もいました。中には、「ふらっと立ち寄って楽しそうだったから寄ってみた」という方も一定数いて、地元の方の関心の高さを実感しました。

イベントを楽しんでいた方々から次のような声を聞くことができました。

・「子供が遊べるようなイベントを調べていて、たまたまSNSで見つけたので来た」

・「ワークショップが複数あって、大人も子供も体験できたのは嬉しかった」

・「新しいジャンルのイベントも楽しいけど、ヨーヨーや凧揚げなどの縁日もあると楽しめる」

今回の会場もまちの大きな公園の中の広場であったことから、子供連れのご家族の来場が多かったです。大人も子供も幅広い世代で楽しめるような催しという点も今後のイベントの重要なアイデアの1つとなります。

▪️平和島のはじまりからつながりへ

今回、我々事務局側としても初めてとなるこの平和島で開催されたイベントでしたが、まだ平和島3ヵ年プロジェクトは始まったばかりです。2年目となる今年度は、地域企業や事業創出による平和島の活性化に向けて動いていきます。平和島の事業者様が、改めて「平和島で事業展開をしていてよかった」と思える状態を目指し、事業者様が抱える課題やニーズを抽出し、実現に必要なノウハウを保有するまちづくり人材とともにプロジェクトを創出していきます。

また、この大成功に終わった「はじまりの縁日」から次へつながるイベントとして「つながりの縁日」の開催を秋ごろに予定しております。このイベントを実施してみて見えてきたまちの良さ、可能性、課題点により磨きをかけて、平和島をもっと多くの人に遊びにいきたい!住んでみたい!と思ってもらえるようなイベントを考えていきます。


まちを変える最初の一歩

今回の「はじまりの縁日」は、平和島に住んでいる方や関わっている方ひとりひとりの「やってみたい」という思いからスタートし、たくさんの笑顔とつながりを生み出すイベントになりました。そしてこの経験は、「まちを自分たちの手でよりよくしていく」ための小さくも力強い一歩になったと感じます。

平和島3ヵ年プロジェクトは、まだ始まったばかりですが、このアクションを通じて確かな手応えを感じました。平和島に関わる人々の声に耳を傾け、形にしていくことで、まちは少しずつでも確実に変わっていきます。今回のイベントのように人と人の出会いや共感を生む場をつくることが、まちをよくしていく原動力になります。私たちトレジャーフットは、単なる地域イベントの企画、運営にとどまらず、地域の課題と向き合いながら、事業や人材、コミュニティをつなげ、まちの未来を共につくるパートナーでありたいと考えています。

「自分たちの地域でも、イベントを通じてまちを変える一歩を踏み出したい」「地域に住む方や働く方と、楽しみながら作っていけるプロジェクトをやってみたい」このような思いがある皆さま、自治体や企業、住民を巻き込むプロジェクト設計や伴走支援をトレジャーフットが支援していきます。一緒にさまざまな地域の魅力を再発見していきませんか?次はあなたの地域をもっとワクワクする場所にみんなで作り上げていきませんか? 私たちは、次の「はじまり」をご一緒できるのを楽しみにしています。

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