【イベントレポート】H.I.S.Mobile社長が語るHR戦略 〜業務の外部化でコロナ禍を乗り越えた方法とは?〜

この度、2021年9月29日(水) に株式会社トレジャーフット主催、経営者・役員・事業責任者限定トークイベント「 H.I.S.Mobile社長が語るHR戦略 〜業務の外部化でコロナ禍を乗り越えた方法とは?〜」 を開催いたしました。コロナ禍において積極的に外部人材活用を行い成果を出されているH.I.S.Mobile株式会社 代表取締役社長 猪腰 英知氏を講師にお招きし、猪腰氏が取り組んできた外部人材活用の実態、外部人材活用の可能性、そしてニューノーマル時代の新たな組織作りについてお話を伺っていくオンラインイベントです。

今回の記事では当日の様子をお伝えしていきます。

■今回の講師プロフィール

猪腰 英知氏
H.I.S.Mobile株式会社 代表取締役社長 

<プロフィール>
1995年にHISへ新卒入社。店頭での接客業務を経験した後、営業所所長として福島県に配属され一人で航空仕入れ、企画、Web管理、広告全般経験。その後、仙台に移り、コールセンターの立ち上げや航空券の値付けの責任者を担当。広島に異動し、中四国地区の営業統括としてゼロから営業部の立ち上げに携わった。その後、北海道に異動してアウトバウンドの責任者へ。東京に戻った後は、ハワイ・オセアニア事業グループの責任者を3年ほど務める。2018年2月、日本通信と合弁でHISモバイルを設立。

■セミナー開催の背景

猪腰氏はもともとトレジャーフットのお客様として外部人材の活用をしてくださっていました。その際に外部人材活用に対して明るい視点、考え方をお持ちでいらっしゃり、トレジャーフットとして様々な学びをいただいています。

とはいえ、猪腰氏のように外部人材活用について明るい視点を持っていらっしゃる方もいれば、反対に不安を感じていらっしゃる経営者の方が多いことも事実です。

そこで、まずは外部人材活用について明るい視点を持っていただきたいと考え、本セミナーを開催する運びとなりました。

■なぜ、アウトソーシングなのか?

はじめに、猪腰氏によるアウトソーシング活用のメリットについてお話いただきました。

①雇用に関するリスク

経営者視点では『雇用』というものに金銭的なリスクがあることはご存知の方も多いかと思います。

1人、正社員として雇用するには直接的なコストと隠れ管理費用と呼ばれる間接的なコストがかかります。直接的なコストは皆さんもご存じのとおり、会社から支払われる給料です。もちろん法定福利費や残業代もコストですね。

では、間接的なコストとは何でしょうか。

それは大きく分けて2点挙げられます。

1つ目は『採用前のコスト』です。具体的には採用にあたっての広告費、セミナーを行う会場費やそれらの運営費、人材紹介があれば手数料、会社案内の作成とそれらの管理費用などを含むことができます。

そして2つ目は『採用後のコスト』です。採用担当者の人件費や面接者の交通費、研修費、備品・管理費、各種アカウント費用などが含まれます。

こういった雇用にかかる必要な費用について踏まえた上で、未来を見据えて雇用について、人件費について考える必要があるのです。

②環境変化のスピード

直近の環境変化のスピードは「破壊的イノベーション」とも呼ばれるほどのものと化しています。それはガラケーからスマホへ、リアルオフィスからテレワーク、さらにはバーチャルオフィスへと大きな変化が早スピードで訪れています。

この大きな環境変化の理由としては「資金調達の多様化による新規参入が拡大していること」が挙げられます。


さらに、ビジネスモデルが多様化することで業界利益構造を無視した新規参入が可能となっています。こういった価値観の変化も環境変化の速度向上に関連しているとされます。

③雇用体系の多様化とジョブ型人材の増加

副業・兼業を実施している人、これから始めていきたいと思っている人はここ数年で増加の一途を辿っています。同時に副業・兼業を解禁している企業も数を増やしています。

最近の就職活動では「副業・兼業が可能なのか」、「テレワークができるのか」といった部分を企業選びの軸にする就活性も増えています。

このような現状が副業・兼業を後押しするようなバックグラウンドを推し進めていることが分かります。

さらに、副業・兼業を行いたい人と外部人材活用を進めたい企業のマッチングを行うプラットフォームも増加しています。

■なぜ、アウトソーシングなのか?~猪腰氏によるまとめ~

こういった3点から、必要に応じた人材をスピーディーに活用できるというアウトソーシングにメリットがあることを提示できたかと思います。

直接の雇用で生まれるコストの削減、知見を得、激動の変化で人材を膨らませて自分の持つリソースを超えて弾力性のある組織作りができることによって外部人材活用を進め、結果を出すことができています。

それが猪腰氏がアウトソーシングへ明るい視点を持っている理由となるのです。


■パネルディスカッション

後半は、猪腰氏と弊社田中とのパネルディスカッションを行いました。

本レポートではQ&A方式で当日の様子をお伝えしていきます。
このレポートでは書ききれなかった部分もありますので、詳細は是非動画をご覧ください!

Q1(田中)外部人材活用のきっかけ、柔軟な経営のきっかけはどういったものですか?

A (猪腰氏)
私はもともとHISで営業をしていたのですが、ある時営業エリアをまとめるために本部を立ち上げようとしていました。その際に準備が大変だったのが雇用面です。当時、外部人材を活用するとなると、派遣社員さんに来ていただくか、紹介いただくか、といったものが主でした。
しかし、そういったサービスを使用しても、なかなか求める人材とマッチングが難しいという課題がありました。また、採用した際は人件費の経営に占める割合が大きかったです。

さらに、前述した環境変化に伴い、私たちが求める人材要件も変わっていきました。
こういった環境や経験が雇用について多様性を持っていないと大変だと感じたきっかけだと思います。

今は過去と状況が変わり、優秀な人とのマッチングが簡単にできるようになっています。こちらが求める業務が明確になれば外部人材を活用することは会社にとって大きなメリットとなります。

だからこそ、私は外部人材活用を頭の中にリソースとしておいています。

Q2(田中)アウトソーシングをする場合、外部人材と自社社員の人員比率や仕事の色分けは、どれほどにすれば良いように会社が回るのでしょうか?

A(猪腰氏)
比率はあまり気にせずとも外部内部関係なく、働いてもらえばいいと思います。
ただし、会社の方向性は社員や経営者しか決められません。ですが、そこに対する必要な人材は外部人材活用でも問題ないと考えています。

とはいえ、外部人材を活用しすぎたら社内の業務が円滑に回らない場合もあります。

あくまでも上手く使うべきだと思います。


■まとめ

経営者を取り巻く現状は日々変化を続けています。環境変化の早いスピード感に圧倒されることなくアウトソーシングへ舵を切った柔軟な猪腰氏の姿勢や考え方には大きな学びがありました。

当日の様子はYoutubeでもご覧いただけます。猪腰氏のお話をもっと詳しく聞きたい方は以下の動画をご覧ください!レポートでは書ききることができなかった経営者を取り巻く環境について、じっくりとご視聴いただけます。

トレジャーフットでは、外部人材活用に悩む企業の皆様のお手伝いを行っています。
どんな小さな不安でも構いません!お気軽にお問い合わせください。


小橋 りさ

小橋 りさ

岡山県出身。大学卒業後、地元の最大手企業に就職。配属3日目で新規事業の企画を立案し、様々な新規事業に携わる。地元での声優イベント開催や、県下最大級となるコワーキングスペースを立ち上げる。結婚を機に退職し山口県へ拠点を移す。トレジャーフットに出会い、現在は社内初となるフルリモートスタッフとして、日々奮闘している。

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