2025年1月22日、「平和島妄想シティアクションvol.2」が開催されました。このイベントは、4月に平和島で開催予定の「はじまりの縁日」というイベントに向けて、参加者がやってみたいことを言語化し、アイデアを具体化していくものです。さまざまな企画が生まれ、参加者同士の対話も活発に行われました。今回は平和島プロジェクトの概要や、はじまりの縁日に向けて着々と準備が進んでいる本イベントについてお伝えします。
妄想シティアクションvol.1は下記の記事をご参照ください。
【イベントレポート】11月10日開催「平和島妄想シティアクション vol.1 〜まちあるき&アイディア発掘〜」
■ 平和島プロジェクトとは
平和島プロジェクトとは、本年度から3ヵ年をかけて「地域資源や課題を資産とし、地域にかかわる人々主導のまちづくり」を実現するために、3つのステップで取り組みを進めています。
STEP1:まちづくり人材の育成(2024年度)
まちに関心を持つ人々を増やし、地域の魅力を再発見する機会を提供
STEP2:事業の活性化(2025年度)
イベントや地域ビジネスの創出を支援し、経済的な循環を生み出す。
STEP3:コミュニティの自走化(2026年度)
住民・企業・行政が継続的に関わり、持続可能なまちづくりへと発展させる。
このプロジェクトの第一歩となるのが、今回の「はじまりの縁日」です。このイベントは、地域の人々が主役となり、「やってみたい」を実現できる場として企画されました。
▼『おおたnewcal』特設サイト:平和島まちづくりプロジェクト始動!
■「 はじまりの縁日」という第一歩
「はじまりの縁日」は、地域の人々が主体となり、平和島の魅力を再発見・発信するイベントです。「やりたい」「やってみたい」という想いを形にし、飲食、音楽、アート、スポーツ、本など、多彩なジャンルのお店で賑わうよう仕掛けています。
今回は、はじまりの縁日を正式に開催することを、初めて参加者の方々へ伝えました。イベントへの出店を通して、自分の想いが形になる機会が生まれたということもあり、想像以上にその場が盛り上がりました。事前の議論では、やりたいことのキーワードは挙がっていたものの、この機会を通じてアイデアがさらに広がり、具体的な出店に向けた話し合いが進みました。
■ 「やってみたい」が形になる!想像以上のアイデアが集まる場に
参加者の半数近くが「やってみたい」ことについて手を挙げ、活発な意見が飛び交いました。実際に意見としてあがったジャンルは、飲食、ゆるキャラ・プラレール、音楽・アート・カメラのワークショップ、ユニバーサルスポーツ、古本市などです。出店のイメージが湧きやすいアイデアが豊富に発案されました。
はじまりの縁日は、やってみたいことを形にする場です。そのため、出店基準のハードルは低く、このディスカッションで出てきたアイデアは、基本的にはほぼ全て出店候補として形になろうとしています。
中には、まちの飲食店の商品をデリバリーし、縁日会場で振る舞い、多くの方にまちの飲食店を知ってもらうというユニークなアイデアも出ました。しかし、当日のオペレーションの都合上、実現が難しいケースもあります。それでも、参加者は「まちを盛り上げたい」「地域の魅力を発信したい」という思いを原動力に、次々と新しいアイデアを生み出していきました。
チームで作るイベント、「サポーター」という関わり方
また、出店希望はなくてもまちづくりへの関与意欲があり、イベントに関わってみたいという参加者は、出店の「サポーター」として参加することとなります。運営側から参加者へ、イベントに臨む上で重要となるポイントを伝えました。それは、下記の2点です。
「企画やイベントは一人でやらない方がいい」
「チームで力を合わせてできること、仲良くやることを意識すること」
イベントは、どうしても出店する「リーダー」がメインになってしまいますが、それぞれの関わり方の形があります。例えば、企画・資金面・デザインや広報・調達・工程管理など、やるべきことは多岐にわたります。「私はここなら協力できるかもしれない」と、リーダーにならない人も巻き込みながら、イベント全体にさらなる一体感が生まれました。
企画のアイデアがあり、出店のリーダーがいて、形にしていくためにサポーターがいる。一人でイベントを完成させるのは難しいですし、チームで作り上げていくことで企画自体もワクワクするものになり、全員が楽しめるイベントになります。
■多くの企画アイデアが出た理由と仕掛け
当イベントでは、想像以上に多くのアイデアが生まれました。その背景には、2つの工夫があります。
1つ目は、参加者の意欲を高めるための心構え・マインドセットです。事前にこのイベントに興味を持ちそうな方に声をかけ、まちづくりに対する関心を自然な形で高めました。また、参加者へ「一人でも、チームでも出店できる」「関わり方は自由」と伝えることで、自由にアイデアを出せる雰囲気を作りました。
2つ目は、アイデアに対してハードルを下げたことです。物理的な負担を減らすため、出店料を無料とし、テントや発電機などの備品貸し出し、事務局のサポートがあることを伝えました。そのため参加者は「これならできるかも」と思えるようになり、オリジナリティあふれる発想が次々と生まれました。その結果、現時点で過半数の参加者が出店を希望しています。
このような運営側の工夫によって、アイデア出しだけにとどまらず、実際に「やってみたい」ことを形にする場が生まれたのです。
■ 平和島プロジェクトのゴールとスタート
「はじまりの縁日」の開催は4月6日。引き続き、話し合いを重ね、平和島の魅力の1つとなるイベントを目指します。
このイベントをきっかけに、平和島プロジェクトは引き続きまちづくりを中長期的に推進していきます。平和島プロジェクトでは、次のような3ヵ年を目指しています。
・1年目:「はじまりの縁日」と地域とのつながり強化
・2年目:地域企業や事業創出による平和島の活性化
・3年目:コミュニティの醸成と、地域の自走化
現在進めている1年目では、地域に住む方々が街に自発的に関わり、はじまりの縁日という
アウトプットを出すことがゴールです。2年目には、企業も巻き込みながら、事業活性フェーズとしてプロジェクトを推進していきます。3年目には、企業活動や住人自らが、平和島とつながる活動を起こし、コミュニティとして自走できる状態を目指します。
行政、企業、地域住民、それぞれの視点から、持続可能な関係性を築き、地域の価値を高めていくプロジェクトへと発展していきます。今後の平和島プロジェクトの動きにも注目いただき、まずはプロジェクトの第一歩として「はじまりの縁日」の開催をお楽しみに…!