2024年12月19日、「東京・高松合同開催 事業者視点で考える 高松のチャンスと課題」が開催されました。このイベントでは、ゲスト紹介、高松市についての紹介、ゲストトーク「事業者視点で考える 高松のチャンスと課題」、最後に参加者同士にワークセッションを行いました。
高松・東京・オンラインでの初の3拠点開催
今回のイベントは、YOKKE高松コミュニティ、またトレジャーフットとして、初めての試みとなる高松・東京・オンラインでの3拠点同時開催をいたしました。当初、東京会場のみの開催を検討していましたが、現地高松市にて、実際に会って会話することでしか生まれない雰囲気や気持ちを大切にしたい、高松のことを考えるのなら地元の人を巻き込んで実施した方が面白いイベントになるのではないか、という想いから3拠点開催の実施となりました。各会場では今後の高松が盛り上がるような意見が飛び交い、とても満足度の高いイベントとなりました。
高松市とコミュニティ「YOKKE高松」
イベント冒頭では、まずは、高松市政策課地域活力推進室の方より高松の魅力をお伝えいただきました。高松市は香川県の県庁所在地で、人口約41万人の中核都市です。瀬戸内海・街・島・山がぎゅっとコンパクトに詰まっています。近年、街全体をあげた芸術祭でも話題になった高松市。新旧の顔を併せ持つ高松中央商店街は、実は日本一の長さを誇るアーケード商店街でもあります。また、古くは高松城を中心に城下町として栄え、現在では、高松城跡「玉藻公園」や、特別名勝「栗林公園」などの観光名所があります。なかでも、トリップアドバイザーが選出する「2020トラベラーズチョイス ベスト・オブ・ザ・ベスト 観光地」の中で、高松市が今後注目の観光地として世界で17位にランクインするなど、世界からも注目されています。
オンライン高松ファンコミュニティ「YOKKE高松」主催企画!
続いて、YOKKE高松についての説明も行いました。YOKKE高松は、高松市を起点として、全国の仲間たちが集うオンライン高松ファンコミュニティです。YOKKE高松では、共通の趣味や話題についてSlackで会話したり、オススメの人やスポットを紹介しあっています。また、移住に興味がある方や、高松市出身者はもちろんのこと、地域貢献に興味がある方、旅行好きの方も、さまざまなトークテーマで情報交換ができるオンラインコミュニティです。現在はコミュニティメンバーの「やりたい!」を軸にプロジェクトが発足され、高松ツアー企画やラジオ企画、体験企画、PR動画企画などさまざまなプロジェクトが進行しています。今回のイベントについても、多くのコミュニティメンバーに参加していただきました。
事業者視点で考える高松のチャンスと課題
3拠点開催となる今回は、リアル会場となる高松と東京に、それぞれのゲストをお呼びしました。高松の魅力やコミュニティについてのアナウンス後には、各会場のゲストトークが行われました。
高松から全国へ「高松に足りないものを作ってみたくなった」
高松会場のゲストはVITAMIN COFFEE 代表・林憲太郎さんです。
林さんは、高松市を中心に、コーヒーロースターやカフェを3店舗(林さんの妻のお店を含めると4店舗)経営されています。2024年11月には今回のイベントの高松会場でもある「VITAMIN COFFEE(ビタミン・カフェ)」をオープンしました。また他社の飲食店について、開業時のプランニングや伴走型のサービスディレクションも行っており、幅広い活動をされています。
林さんには、ゲストトークの中で、地元への想いや事業者視点としての面白さや難しさを語っていただきました。林さんは、一度は高松を離れ、兵庫県で生活をしていたものの、高松の豊かな気候や食の魅力に改めて気づかされ、高松へのUターンを決意されました。そのなかで、高松の良さを改めて感じ、「都会にあって高松にないもの」にも目が向くようになりました。それは、若いコミュニティや、おしゃれなお店、おもしろい仕事、シティカルチャーといった存在です。そのなかで、「足りないものは生み出したらいい」、それが誰かの役に立つことであり、すなわち仕事であるという独自の考え方を創出しました。
人口が少ないエリアでは、そもそもの市場の小ささがゆえに、挑戦的なことへの受け入れ体制が弱いという特徴があります。しかし、それらを逆手に取り、「若さ、おしゃれさ、おもしろさ、新しさ」というものをプロダクトアウト的に進めることにしました。若者を中心に、新たにできた高松のおもしろさやおしゃれさといったものに影響され、どんどん今までにないことに挑戦したり変化を楽しんでくれるのではないか、と感じたそうです。まだまだ挑戦中の林さんですが、林さんなりの価値観の多様化を生み出し、地元高松に、おもしろい仕事や、シティカルチャー作りのための「場づくり」に取り組んでいます。
東京から高松へ「高松で挑戦する理由」
東京会場のゲストはアルムナス株式会社代表の名智伸明さんです。
名智さんは、2024年にアルムナス株式会社を創業し、アルムナイ領域に特化した人的資本関連サービスを開発し、活動しています。「会社の輪郭を広げ、笑顔で働く人を増やす」というコンセプトのもとに、アルムナイに関する複数事業を展開しています。現在は定期的に高松を訪れ、香川での新規ビジネスコンテスト「イノベーションスキルパスポート2024」の営業スキル講師を務めています。東京に生まれ、育った名智さんだからこそ語ることができる「高松での挑戦」を話していただきました。プライベートで初めて高松を訪れたことをきっかけに、ご縁がスタートし、その後仕事での訪問も増え、関係性が増しているそうです。
アルムナイ領域の事業を立ち上げた背景には、「大企業とスタートアップ、どちらで働いてみたがしっくりこなかった」という原体験がありました。これは、地域で働くことと通じているのではないか、という気づきにもつながっています。従来の会社という枠組みを拡張させ、「業務委託」「副業・兼業」などの部分的な社員という立ち位置で、自分の好きな地域で働いてみる、仕事以外でもライフスタイルや様々な価値観に触れる機会をつくることができます。多様な交流スペースやコミュニティがある高松にスポットを当て、若者を中心にその地域で自分の面白いと感じる仕事に出会い、挑戦していけるような環境をサポートしています。
名智さんは、2024年の実績の1つとして、高松の事業成長支援プログラム「Booster Garage2024」に採択されました!高松に拠点ができ、新しい高松との関わり方が始まります!
参加者が妄想する高松の未来:ワークセッション
続いて、参加者同士でのワークセッションが行われました。各会場ごとに、ディスカッションテーマを設定。高松会場のテーマは「高松市出身者が、なぜ高松市外へ出て行ってしまうのか。関わり続けたくなる(戻ってきたくなる)地域とは?」です。東京会場のテーマは「地域へ入り込む人がなぜ増えないのか。増えやすい地域側の環境とは?」です。各グループごとで、熱い議論が交わされました。東京会場では、地域へ入り込む人が増えない理由として、お金や知り合いの数、仕事など、リアルな意見が出てきました。しかし、高松出身で副業で地元高松と関わりたいという方や、高松会場のゲストである林さんと交流がある方など、熱量が高い参加者が多く、今後どのように地域に入り込んでいくか、自身の想いも乗せながら、ディスカッションが進んでいきました。
3拠点同時開催だったため、意見集約の場では、双方の意見や雰囲気をカメラで回しながら伝えていきました。テレビ中継さながらの臨場感を味わいながら、地域に存在するチャンスや課題についての全体をまとめることができたのではないかと思います。
参加者の声:新たな高松の魅力の発見
イベント実施後には、参加者の方から嬉しいお言葉もいただくことができました。
高松在住の方からは、地方から東京に行く人の考えも知れたことが面白かったとのことで、「イベントに集まった方々は、年代も仕事も違うということもあり、普段は交流がない分、そんなバックグラウンドがあっての考え方もあるのか」と新たな発見もあったようでした。ゲストトークとワークセッションで2時間実施したイベントでしたが、各会場では高松についての話題が尽きなかったようで、「倍くらい時間があっても良かったくらいもっと話を聞きたかった」と嬉しい感想も聞くことができました。
東京会場では、「自分自身のキャリアと高松への貢献をどのように照らし合わせるか、考えるきっかけになりました」と、未来を見通す機会になった方もいらっしゃいました。
イベント終了後には、高松会場では「YOKKE高松」のコミュニティ懇親会も開催されましたが、イベントの参加者の半数の方々に参加していただけるなど、終始大盛況のイベントとなりました。
これからの高松と「YOKKE高松」
高松会場では、高松在住の方だけではなく学生、観光で高松に来ている方、高松と2拠点で生活をしている方など、高松と様々な関わり方を持っている皆さんが集まり、つながることができる場になりました。また、イベント終了後には、「YOKKE高松」のコミュニティ参加者数が300名を突破しました。この出会いをきっかけに新たなビジネスやコミュニティが生まれる場にしていきたいと考えています。
そして、こうした繋がりが生まれるきっかけ創りは、「YOKKE高松」が目指してきた、高松市の関係人口を創出し、その地域について語り合うという事業の形そのものでもあります。地域をより良くしていきたいという想いがコミュニティ参加者に伝わり、イベントやオンラインでの交流を経て、高松の未来に繋げていきます。今後はそうした輪やすてきな可能性をさらに広げていくことが非常に楽しみです。
YOKKE高松は今後もイベントを実施していきます。
詳しくは、以下をご覧ください。
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