トレジャーフットが提唱する「T理論」とは? :地域活性化を加速させる三位一体戦略

私たちトレジャーフットは、「新しい働き方を創造し、地場産業の発展に貢献します」をミッションに掲げ、独自のビジネスモデルで地域貢献に取り組んでいます。

地場産業が元気になることで、日本全体が元気になる、だから、足元にある宝物(=地場産業)を大切にしよう、そんな想いからトレジャーフットは始まりました。今回は、私たちの地域活性の考え方の中核を担う「T理論」についてご紹介します。

「T理論」を構成するトレジャーフットの事業

 

T理論は、以下の3軸から成り立つ地域活性化戦略です。

①外部人材活用事業
②人材育成事業
③コミュニティ事業

これらを構成する3軸は、トレジャーフットの事業とそのまま繋がっており、地域活性を目指すための好循環のプロセスを担っています。以下、3つの柱となる事業を具体的に説明していきます。

1. 外部人材活用事業:地域の中小企業の競争力強化

外部人材活用は、これまで、累計マッチング数300、登録者数5,000を超えるトレジャーフットのメイン事業です。プロフェッショナルな専門知識を持つ外部人材を保有し、クライアントである地域企業とのマッチングを通して課題解決支援をしています。

企業がプロ人材を活用することで、これまで手がけられなかった新しい事業に挑戦したり、既存事業の売上向上や業務効率化を進めたりすることができるようになります。

企業の所在地に関係なく良い会社や事業があれば、人は移り住みます。外部人材活用を通して、地域の産業を創り出し、地域の産業を元気にしたいと考えます。

2. 人材育成事業:地方に住む人材のスキルアップとリモートワーク

人材育成事業は、地方人材のスキルアップを目的としています。

外部人材活用事業で活躍する人材は、専門性を持ちプロとして独立しています。一方で、様々な地域で活動するなかで、独立したての人や、これから副業にチャレンジしようとする人材も多くいることに気づきました。
別の視点では、家族の関係など、何かしらの事情で余儀なく地方に住むことになり「リモートワークをしたいけれど、地元にそうした仕事がない」という事態にも直面する人材もいます。

トレジャーフットでは、行政からの案件を受託し、講座やイベントなどを通して、地方人材のスキルアップを支援や福利厚生コンテンツとして、オンライン学習プログラムを提供しています。

3. コミュニティ事業:地方における働き方の進化

コミュニティ事業では、地方でのリモートワークの孤独感を解消し、フリーランスや複業人材としてのスキルアップを支援しています。

人材育成事業を通して、学びを深めた時に直面する課題として、「学びの掛け捨て」が起きてしまうことが挙げられます。具体的には、学びに投資した時間や労力が、すぐには目に見える成果として現れないような状況です。そのため、グループを形成し、お互いを高め合い、相乗効果を生めるようなコミュニティが形成されました。

コミュニティを作ることにより、住む場所に関係なく、オンラインで繋がり合うことが出来るようになります。同時に、コミュニティのメンバー同士が実際に顔を合わせて交流するイベントも開催しました。イベントでは、ワークショップ、セミナー、交流会が行われ、現地でのコミュニケーションも大切にしています。

リモートワークによる孤独感なども、コミュニティに属することで解決していきます。同じような立場の仲間と出会い、共通の悩みを共有するだけでなく、自分よりも少し先のキャリアを歩む人とも話すことが解決の糸口となります。情報感度を高め、切磋琢磨できる場があることで、コミュニティを経てレベルの高い人材になれます。

トレジャーフット自体も、コワーキングスペースの運営事業を行っており、リアルとオンラインの相乗効果を生み出しています。

T理論が作られた背景

トレジャーフットの「T理論」は、上記3つの事業がそれぞれの目的で推進していた中で、各事業が相乗効果を生み、地域活性の図に落とし込むことができたことから派生しました。冒頭の図でもご紹介したように、3つの事業が「T」の形を連想することから、「T理論」として社内で定着していきました。

トレジャーフットの「T」であることや、代表の田中・役員の辻の頭文字が「T」ということもあり「少し恥ずかしいけれど、ダサカッコイイところが良いよね、これがトレジャーフットらしさだから」と代表の田中は話しています。

T理論が生み出す好循環とその重要性

T理論が重要な理由は「地方から良いお金の循環を作り出すことで、地域活性に繋がること」でしょう。「1. 外部人材活用事業」「2. 人材育成事業」「3. コミュニティ事業」が連鎖していくことで、継続性の高い地域活性を目指すことができます。

【T理論が生み出す好循環】

外部人材活用により売上創出や新規事業を作ることができる

そのプロジェクトや取り組みから雇用や仕事(リモートワーク)が生まれる

人材育成したIT人材(リモートワーカー)を活用する

スキルの地産地消が実現される

しかし、リモートワークだけではスキルが上がりにくいという問題に直面する

コミュニティを形成し、助け合い、成長し合う機会を提供する

さらに地域の会社や事業が成長する

外部人材活用を通した「地域での仕事」の創出

外部人材活用事業により、新規事業を創出したり、売上が拡大したりすることは実現しても、お金の流れは、「地域→都心」に流れるだけで終わってしまいます。またプロ人材を半永久的に活用することもコスト面から難しいかもしれません。

そのプロジェクトの1つの出口として、仕組み化されたルーティン業務を作ることができれば、そこに雇用や仕事(業務)が生まれます。その仕事は、まさに地方に少ないリモートワークになり得るのではないでしょうか。

特に、全国のいずれの地域も抱える具体的な課題として「若い世代の流出」が挙げられます。

「地元は好きだけど、致し方なく出ていく」という若者も多いはずです。そうした方でも、「地元に面白い会社がある・事業がある」そして「リモートでも働ける」という事実とその考え方を創り出していく必要があります。

私たちの提唱する「T理論」では、そうした方が地元に戻れるように、リモート勤務の仕事や環境を生み出したいと考えています。

「スキルの地産地消」

個人の人材という観点では、トレジャーフットは、地方の優秀な人材を育てることに価値を見出しています。現在のスキルよりも、もう一段階高い内容を学んでいただくことで、地域に住みながらもリモートワーク人材として活躍できるようになってもらいたいと考えています。

その結果、外部人材による地場産業支援によって生まれた新しい仕事を、地域のIT人材として育成した人材が進めることができるようになります。こうして、地域内でのお金の循環が完成します。

私たちは、これこそが「スキルの地産地消」だと考えています。「地方→都心」という矢印ではなく、その地域内で回すことでさらなる発展を望んでいます。

日本の豊かな社会を残したい

こうした循環を回していくことで、東京にスキルのある人が一極集中するのではなく、多くの人がより活躍する社会をつくることができます。3つの事業を有機的に連携・循環させることで、地域経済の活性化、人材育成、そして持続可能なコミュニティ形成を実現することを目指すのが、トレジャーフットの提唱する「T理論」です。

このT理論を活用することで、私たちが残したい未来が見えてきます。それは「未来の日本の選択肢を広げて子どもたちの世代に良い景色を残したい」ということです。

うつろいゆく時間の中で、もちろん全てを残すことは不可能です。残念ながら時間とともになくなってしまう事業や会社、地域の景色も当然あります。しかし、少しでも良いものを次世代に繋げていくことで、日本の豊かな社会を残すことができると考えています。

地域や社会に必要とされる「T理論」に

結果として、今現在は、このT理論をいくつかの自治体や企業様に提案して、ご納得いただき、そして採用していただいている状況です。

これからもトレジャーフットは地場産業の活性化と人材の育成による「高度スキル人材の地産地消」を目指し、T理論を広め、提唱し、実践して行きたいと思います。

▼稼げるフリーランスラジオ :トレジャーフットが提唱するT理論について(YouTubeへ遷移します)

関連記事