概要
佐賀県では今、地域経済の担い手の生産性向上とDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を目的とした、実践的な生成AI活用講座「RYO-FU AI SCHOOL」が注目を集めています。
本講座は、「忙しすぎる毎日に、1時間の余裕を生み出せる人材」の育成をミッションに掲げた、全6回の対面型プログラムです。株式会社トレジャーフットが運営を担い、佐賀県内在住・在勤の方々を中心に、ChatGPTをはじめとする生成AIの基礎知識から、職場ですぐに役立つ応用・活用方法までを体系的に学べるよう設計されています。
この「RYO-FU AI SCHOOL」の最大の特徴は、単なる座学に終わらない“実践型”の構成にあります。対面講座での学び、受講生同士の交流を促進するコミュニティ、そして現場への応用を見据えた実践的なアウトプットへの挑戦機会、この三つを柱として、受講生が生成AIを真の「相棒」として使いこなせるようになることを目指しています。
そして全6回の講座は、受講生が段階的にスキルを習得できるよう、以下のステップで構成されました。
第1回: 生成AIマインド研修
第2回: 問題発見・解決研修
第3回: 画像・文章生成研修
第4回: 音声・動画生成AI研修
第5回: 生成AI応用研修
第6回: AIエバンジェリスト研修
本レポートでは、全6回にわたる講座の様子を、当日の熱気と学びのポイントを交えながらダイジェスト形式でお届けします。

第1回講座 生成AIマインドを手に入れる
第1回講座は、生成AIマインドを実践形式で学ぶ4時間となりました。
冒頭のアイスブレイクでは、「あなたと類似性のある歴史上の人物は?」をAIに質問するワークを行いました。
例えば、講師である本間さんの結果は、「北条泰時」でした。
北条義時と言えば、威風堂々とした存在感と、信頼の厚いリーダーシップを持つ人物として有名です。そういった点が講師の本間さんと似ているとAIが判断したのかもしれません。
実際の演習では、「専門家同士で議論をさせてみる」というワークが行われました。
「専門家同士で議論させるプロンプトは、まるで会議をしているようで面白い!」「地元の人間と話をするよりも楽しかった」という生成AIのユニークな活用法に関する声が聞かれました。さらに「プロンプトを少し工夫するだけで、結果の精度が大きく変わった!」とAIを日々の業務で活用するにあたって重要なポイントに気づける時間となっています。
受講後は「業務にも私生活にも活かせそう」「アイデア出しの壁打ちに便利」といった声が寄せられ、満足度は驚異のの99.1%でした。
第2回講座 業務の棚卸しと課題発見・解決のヒント
第2回講座は、業務の問題発見と解決につながるヒントを得た濃密な4時間となりました。
受講生は日常業務を見直し、生成AIがどこで力を発揮できるのかを具体的に探る時間を過ごします。
冒頭のアイスブレイクでは、講師である本間さんがChatGPTを活用して作成した「倍返し!半沢直樹ゲーム(1兆円の資金調達の道のり)」を実施しました。受講生は限られた選択肢の中から判断を重ね、資金調達を進めるシミュレーションに取り組みます。その結果として、7兆円超を達成した受講生から、資金が0円になってしまった受講生まで大きく分かれました。中には最終ポジションとして、「世界金融界の英雄」まで進むケースもあり、大いに盛り上がりました。
本編では、「業務の棚卸しとマンダラチャート」と「意思決定マトリクス」をテーマとした二つの演習を実施。

「業務の棚卸しとマンダラチャート」の演習では、受講者が自身の業務をもとに整理を進めました。
参加者からは「業務の棚卸しは定期的に実施したい。AIが当たり前のように指摘してくれるのがすごい」・「職場全体での課題整理をマンダラチャートでやってみたい」といった声が寄せられました。また、文章生成や議事録作成、そこからのTODOリスト作成などにAIを活用できる可能性についてのコメントも多くいただいています。
続いて、「業務の優先順位は?意思決定マトリクス」というテーマに取り組みました。受講生からは「どこでAIを活用するかをチームで話したいと思っていたので、その土壌ができた」という感想が寄せられています。さらに「思考のスピードと精度が一気に上がると感じた」という声もいただき「1時間の余裕」を生み出すための準備が着々と整い始めました。
第3回講座 画像・文章生成でAIを“実務に使える力”へと変える
第3回では、画像・文章生成を活用してAIを“実務に使える力”へと変える時間を過ごしました。
アイスブレイクでは、受講生が「最近あった幸せなエピソード」を生成AI(DALLE-3)で画像化し、他の受講生がその画像を手がかりに内容を推測するワークを実施。早速画像生成を活用して伝える難しさと楽しさを感じることが出来ました。
本編の演習では、まず市場調査から資料の骨子作成までをAIで行うプロセスが紹介されました。受講生はChatGPT(ディープリサーチ)で資料の骨子を作成し、続いてGensparkを使って業界分析資料を出力する流れを体験しました。
当日の感想では「ChatGPTで骨子をつくり、Gensparkで業界分析資料をアウトプット。精度の高さに驚きました!」「すぐ業務に活かせるプロンプトを学べたので、整理が進みました」と実践型講座らしい声が上がっています。

さらに、SNS投稿文を作成する演習では「会社でSNS運用をしている部署があるので、今回のSNS投稿プロンプトを共有したい」「SNS作成については今後顧客向けに情報発信として使えると思う」といったコメントをいただきました。
第4回講座 音楽と動画で広がる生成AIのクリエイティブ
第4回では、音楽制作と動画生成AIを活用して、“つくる楽しさ”を体感する講座となりました。
アイスブレイクでは、「人物・書いた絵をフィギュア化しよう」というテーマで、受講生が写真や自作のイラストをもとにフィギュア風の画像を生成しました。さらに演習では、オリジナル楽曲(BGM)の制作に取り組みました。あるコースでは“ちくわ”をテーマにしたHIPHOP曲が生成され、中毒性のある完成度の高い音楽が誕生しました。
また、受講生からは「セミナー開催時などにBGMとして活用できそう」「本人の音声を記録しておくことで、不在時も案内を再生できるのは便利」といった作る楽しさだけでない、実践的な活用イメージが寄せられています。
続いて、動画生成AIを使った演習も実施。草原を駆ける動物の映像や、夜景の中で踊るキャラクターなど、質感の異なる動画が生成され、「”バズる動画コンテスト”に挑戦したい」・「AIを使うことで表現の幅が広がると実感した」とAIをぐっと身近に感じられた回となりました。
第5回講座 生成AI応用編――業務への落とし込み
今回は、現場で使えるAIチャットボットを作成した4時間となりました。

アイスブレイクでは、「AIチャットボットがどんな場面で使われているか」を深掘りします。通販サイトの返品対応や銀行口座の開設、航空券手続き、LINEの自動応答、さらには猫の体調相談まで、日常に浸透している多様な活用例が紹介されました。
受講生は、知らず知らずのうちに身近なシーンでAIの恩恵を受けていることを、改めて実感した様子です。
本編では、3つのチャットボット作成に取り組みました。
まずは「社内総務FAQチャットボット」です。
社内ルールや就業規則などをBOT形式で回答させる仕組みをつくる演習を実施しました。受講生からは「まさに社内FAQを作成したいと思っていたので勉強になった」「総務として活用できそう」といった、実用性の高さを評価する声が相次ぎます。
次に挑戦したのは、「AI書類選考チャットボット」。人事評価や書類選考をAIで支援する仕組みづくりを体験しました。
「ルールを設定すれば、判断前の段階をAIが整理してくれそう」といった業務効率化への期待が高まるコメントが寄せられています。
そして最後は、AI影武者チャットボット。
SNS投稿の下書きやメールの返信案作成など、日常の細かな作業をAIに任せることを目的とした演習に挑戦しました。「ちょっとした作業をAIに任せられると助かる」「業務の一部を置き換えられるイメージが湧いた」といった声があがりました。
受講生それぞれの業務に直結するアイデアが多数生まれ、非常に個性豊かなチャットボットが誕生した回となりました。
第6回講座 AIエバンジェリストとして社内に広げる
最終回は、AI活用を社内に広げる役割である(AIエバンジェリスト)として必要な、心構えとスキルを学ぶ4時間となりました。
講座の冒頭では、AI活用において避けては通れない「リスク管理」について解説が行われます。個人情報の漏洩対策や著作権、関連法規への注意点などが改めて整理され、安全に運用するためのリテラシーを再確認しました。続いて、最新の動画生成AI「Sora」などの高精細な動画の活用事例が紹介され、進化の早い最新技術を継続的にキャッチアップし続ける重要性が共有されています。
メインの演習では、まず「AI活用のための行動計画」の策定に取り組みました。
「5か月の行動計画を立てることができたので、AIとの協働を目指して計画を実践していきたい」「今日の行動計画はすぐにでも実装したい」といった前向きな決意が語られました。
次に、「生成AIで解決したい課題・実現したい変化」を整理するワークを実施します。
受講生は「現状や課題を抽出し解決策を記載できたことで問題点が整理され明確化された」「講座前は漠然としていた内容が明確になった」「課題に対しAIを活用してどのようなツールが生まれてくるか楽しみ」といった確かな手応えを感じている様子でした。。
最後のパートでは、「AIエバンジェリストとしての第1歩」をテーマに、職場でAIを広めるための具体的な方法について意見を交わしました。
「職場ではまだAI利用に対する壁を感じるが、まずは自分が業務で活用し有用性を示していきたい」「共創パートナーとして、生成AIを活用していきたい」といった力強い声が共有されます。こうした意見を通じて、AIを広めるための実践的なアプローチが見えてきた回となりました。
まとめ
全6回の講座を通じて何よりも印象的だったのは、受講生の皆さんが単にツールの使い方を習得するだけでなく、「自分たちの仕事をどう変えていくのか」という本質的な問いに向き合い続けた姿です。
「RYO-FU AI SCHOOL」は、佐賀県から、生成AIを自在に操る人材を輩出する新しい挑戦です。ここで育まれた先進的なマインドと実践的なスキルは、今後、それぞれの職場やコミュニティへと波及していくことでしょう。
この学びの種が各地で芽吹き、「忙しすぎる毎日に、1時間の余裕を生み出す人」が一人、また一人と増えていく。そんな、生成AIと共創する佐賀の明るい未来を予感させる全6回のプログラムでした。
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