【イベントレポート】11月10日開催「平和島妄想シティアクション vol.1 〜まちあるき&アイディア発掘〜」

1. はじめに

11月10日(日)に「平和島妄想シティアクション vol.1 〜まちあるき&アイディア発掘〜」が開催されました。このイベントは、9月20日に行われた「平和島妄想シティトーク」で生まれた「3年後の平和島の未来」や「平和島でやってみたいこと」を更に具体的な形にするために行われています。
イベントでは、参加者全員で実際に街を歩き、平和島の新たな魅力や課題を発見する機会となりました。今回は、当日の様子をお伝えします。

2. 平和島まちあるき

商店街の探索

まずは、平和島商店街方面の探索です。今回のイベント参加メンバーは主に3つのグループに分類され、多様な視点が交錯する場となりました。

1.長年平和島に住んでいる方
2.平和島で暮らし始めて数年の方
3.昔は平和島と関わりがあったが、現在は疎遠な方

商店街の探索では大田区の職員さんから案内を受けながら、商店街の変化や課題などについて話を伺い、地域の雰囲気を体感しました。商店街は新しい飲食店やカフェが増えている一方、昔ながらのお店も健在で、新旧の魅力が融合しています。
しかし、平和島駅前はバスやシェアサイクルのハブとなっているものの、臨海部への案内が不足しているという課題があります。徒歩移動がメインとなるまちあるきですが、参加者同士で積極的な質問が飛び交い、街の未来について活発な議論が行われました。当日は、長年平和島で暮らしている方が、過去と現在の平和島について話をしてくださる時間もあり、非常に盛り上がる時間となりました。

臨海部の探索

商店街から臨海部に移動後は、施設の見学も行いました。今回のイベントでは「BIG FUN平和島」・「BOAT RACE 平和島」の2つを回りました。

まずはBIG FUN平和島です。実際にまちづくりを行う中で、イベントなどで活用できる施設として、主に1階のイベントスペースを中心に「ここでは何ができるのか」という視点で見学を行いました。BIG FUN平和島はエンターテインメント要素が豊富な施設ですが、長年住んでいる人でも知らない場合が多く、「こんな施設があるなんて知らなかった」・「せっかくだから、もっと活用していきたい」という声が上がりました。
続いてはBOAT RACE 平和島です。ここは公営の競艇場として運営されており、当日は施設内も入場することができました。事前のイベントでは「競艇場がある=治安が悪い」というマイナスイメージがありましたが、実際に訪れると若いカップルや女性同士で訪れる人も多く、イメージが刷新された参加者が多かった様子です。

「意外と良い場所だった」「新しい発見があった」という感想も寄せられました。
BOAT RACE 平和島は地域に開かれた競艇場を目指しており、気軽に参加できるイベントを実施しています。参加者からも「もっと認知度を上げられないか」など、実際に見て学ぶことで感じた声が上がりました。
※BOAT RACE 平和島の見学は特別な許可を得て行っています。通常、見学を行いたい場合は、必ず施設に相談してください。

臨海部の公園巡り

施設の見学後は、平和島公園、平和の森公園、大森ふるさとの浜辺公園を巡りました。これらの公園は都内でも珍しい、子どもが遊べる大きなアスレチックがたくさんあります。
当日は、自然豊かな公園を巡り、地域資源の魅力と可能性を探りました。参加者からは「都内にこんなスペースがあるなんて驚き」という声が上がりました。

公園は自然との共存をテーマにしており、木製の遊具や起伏のある地形が特徴的です。さらに、遊具自体も平和島の歴史を知ることが出来るような柄や色になっています。
また、旧東海道をモチーフにした遊具もあり、公園で遊んで楽しいだけでなく、遊具から平和島の歴史や文化を学ぶことができるため、事前のイベントでも平和島の魅力としてピックアップされました。

大森 海苔のふるさと館の見学

最後は、大森 海苔のふるさと館を見学しました。平和島では約70年前、海苔の養殖において一大産地として栄えていたそうです。今でも、旧東海道沿いには様々な海苔販売のお店があり、歴史を感じられます。
現在、平和島では海苔の養殖は行われていませんが、当日は学芸員の方から海苔産業の歴史について詳しくお話を伺い、地域の歴史について理解を深めることができました。

こういった歴史的背景は、街を歩いているだけでは触れる機会がなかなかありません。貴重な歴史を知り、「まちづくりの要素として取り入れたい」という声も上がりました。さらに、参加者の中には親族が海苔養殖に関わっていた方もおり、「自分は知っていて当然だった歴史だが、知らない人が多くて驚いた。大きな産業があったという歴史は未来に語り継がれてほしい」という思いも共有されました。

3.平和島妄想ワーク

平和島の各所を巡るまちあるきの後は、妄想ワークショップが行われました。
妄想ワークショップでは、自分たちの感じた平和島の魅力・課題を共有し「実際にやってみるなら?」という軸で平和島を盛り上げるアイデアを出し合います。

当日は様々なアイデアが飛び交いましたが、今日はその一部をご紹介します。
例えば「情報発信」を課題にしたグループでは、「平和島には既に多くのコンテンツがあるが、情報発信が不足している。媒体を作って知ってもらうことが重要ではないか」という意見が出ました。
また「街にお金を落とす場所が少ないため、スタンプラリーや商店街を巡る企画で経済活性化を図りたい」「競艇場での釣り体験や、昔の平和島を体験できるコンテンツを企画したい」など、平和島の誇る歴史や現在の魅力が融合されたアイディアも発表されました。

ワークショップで提案されたアイディアは非常に具体的で、中には「既にビジネスの企画として成立しそう!」という感想が飛び出すようなクオリティの提案もありました。

4. まとめ

今回のイベントを通じて、実際に現地を見ていくことで地域資源の再発見と活用の可能性を確認し、平和島を更に盛り上げる具体的なアイディアの創出ができました。
当日の参加者からは
「行き慣れた街の歴史や成り立ちに触れ、地元を愛する人達と交流することで、より平和島愛が深まった」
「古くから住んでいる方や、普段から街づくりに関わっている方など、色んな方と話ができた。競艇場に入れたのも良かった!」
「皆さん本当にまちづくりのための企画やアイデア出しに積極的で、話していてとても楽しく、平和島の未来について考えることができました」
という感想をいただきました。

今後も、本プロジェクトでは平和島の未来を共に創造する仲間を募集しています。イベントも随時開催予定ですので、皆さんのご参加をお待ちしています!

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