例えば平日は都心部で働き、週末は地方でのんびり過ごす……
このように、2つの地域に拠点を置く「二拠点居住」。
住む場所によってライフスタイルを使い分ける生活様式が、今注目されています。
この記事では、二拠点居住のメリットや注意点などを解説します。
二拠点居住は2つの拠点を持つ新しいライフスタイル
二拠点居住とは、都会と地方に2つの拠点を構えて暮らす新しい生活スタイルです。
交通網やインターネット環境の発達、都心回帰の反動から、関心が高まっています。「一つの拠点で本業、もう一つの拠点で副業」のようなケースもありますが、二拠点居住は必ずしも仕事が主軸ではありません。
人との繋がりや価値観など、「1つの拠点では足りない要素を、移住せずに補いたい」「2つの拠点のいいところどりをしたい」という考えから生まれたスタイルです。
■二拠点居住で得られるメリット
二拠点居住ではどんなメリットが得られるのか見ていきましょう。
◇出会える人・情報・体験が違う
2つの拠点を持つことで、「都会ならではの体験」「地方ならではの体験」両方が得られます。「もっと自然と触れ合いたいが、都会の便利さは捨てたくない」という理由で二地域居住を始める人が増えています。また、「地域性」「県民性」という言葉もあるように、日本国内でも地域によって異なる文化が形成されています。そしてその文化の中で育った人は独自の価値観を持っています。
このように、都会の生活だけではなかなか味わえない「地域ならでは」と出会えることも二拠点居住のメリットです。
◇二つの顔を持てる
「都会では仕事の顔、地方では趣味の顔」など、それぞれの顔を持つことができます。都会に住んでいるだけでもできますが、拠点を移すことでより大胆にオン・オフの切り替えができます。
普段自分が持つ立場から離れてしっかりと羽が伸ばせることも二拠点居住のメリットです。
◇ならではのサービスもいいところどり
「木々に囲まれた広い公園がある」「施設が充実している」「趣味で集まるコミュニティがある」「多くの情報が集まる交流会がある」など、それぞれの環境に利点があり、拠点によって得られるメリットは異なります。
充実した施設・交流会を活用するため都会で仕事。
緑に囲まれたり、趣味のコミュニティに参加したり、地方でリフレッシュ。
拠点を2つ置くことで、その地域ならではのいいところどりが実現します。
■二拠点居住の注意点
ここでは、二拠点居住を始める前に注意した方がよい点を見ていきましょう。
◇(住居を用意する場合)初期費用・移動費用などのコストがかかる
二拠点居住は必ずしもではありませんが、どちらの拠点にも住居を持つケースがあるでしょう。
その場合は、初期費用として家具・家電などの購入費のほか、賃貸住宅では敷金・礼金などがかかる場合があります。また、ランニングコストとして水道光熱費・通信費や家賃だけでなく、移動にかかる交通費も発生します。
地方によっては都会よりかなり安く済むこともありますが、とはいえコストがかかることは事実です。二地域居住を始める前に、必要コストを把握しておきましょう。
◇住環境や公的サービスは事前にチェックしよう
場所によっては想像以上の寒暖差があったり、希望通りの住宅に住めなかったりすることもあります。住民票を置いていない地域では、図書館やスポーツ施設などの公的サービスが利用できないことがあるため、注意が必要です。
ただ、近年では二拠点居住のための支援制度がある地域も増えています。住環境・公的サービスを事前にしっかり検討しましょう。
■まとめ
都会での仕事を諦めたくない人や地方暮らしに憧れる人にとって、二拠点居住は魅力的です。ライフスタイルをイメージした上で、二拠点居住を推奨している地域を探しみてはいかがでしょうか。